2015年06月23日

野鳥の話

とうとう、行ってきました!大きな目と、威厳のある容貌。ふわっとしているのに存在感たっぷりのフクロウさんに会ってきました。最近話題のフクロウカフェです。いろいろなことを見透かしているような表情で、しっかりお仕事(接待?)されていました。
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今日は、ペットの病気の話ではありませんが、お付き合いください。

この季節から、野鳥のヒナが巣から落ちている、飛べないヒナを見つけたがどうしたら?という問い合わせをいただくことがあります。基本的には、そのまま放置してください、と伝えています。車にひかれそうだったり、猫が狙っているような場合は、近くの安全な場所に移してあげましょう。理由は、親鳥が近くでみているから。人がいなくなるのを待ってから世話をします。彼らは野生で生きていく訓練中なのです。人でいえば、社会に出る、くらいの厳しさの時期。人の善意が、彼らにとっての助けではないのです。人に触られるだけでもストレスになりますので、かわいいからといっていつまでも触っていたりしないでください。もしも、ヒナを持ち帰ってしまったら元の場所に帰してあげましょう。それで、もしも命を落としてしまっても、野生で生きていくということはそういうことなのです。冷たいようですが、ヒナを見かけたら、そのままに。覚えておいてくださいね。

byはやせ
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2015年06月16日

暑い時期の手術って?

梅雨らしくジメジメとしていますね。この雨が夏の間の大切な水になるんだ、感謝しつつ、梅雨の植物を楽しみながら、過ごしていきたいものです。お肌には優しい季節ですよね。カサカサのお年頃のわたしには、もう、うるうるです。
さて、本題の前に、ご報告があります。昨年1度だけ取り上げた、我が家のカニオ君です。2度目の脱皮をしてくれました!でも、でも、見逃したんです。脱皮最中のお姿…。あきらめません。次の脱皮を!きれいな画像でなくて申し訳ありませんが、こんな感じ。甲羅が半面、外れていますね。きれいだなぁ。脱いでいるところ、見たいなぁ。
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で、本題です。これからの時期、避妊・去勢手術を考える飼い主様から、「暑い時期は傷が化膿しやすいですか?」と質問を受けることがしばしばあります。時期を選べない手術もありますが、さし迫っていない手術の場合、夏を避けている方が多いようです。でも、実は、気にしなくていいのです。体が健康で、免疫力があれば(感染から体を防御する機能がしっかりしていれば)全く気にすることはありません。暑いと食べ物は傷みやすいですが、それはお肉が死んでいるから。ちょっと変な言い方ですが、生きていれば、免疫力が気温によって左右されるものではありません。日夜暑い屋外で過ごし、夏バテや熱中症などの危険性がある場合は別ですが、快適な屋内で過ごす動物では季節は問わないといっていいでしょう。それよりも、退院後に様子がよく観察できる日程で手術日を選ぶこと(これは、何かあったらすぐ病院へ行けることを意味します)を優先していただきたいですね。エリザベスカラーをしていても、皮膚を縫合した糸を取ってしまう器用さんや(これは私たちの油断もあるので反省しなくてはいけません)、術後に予測不可能な病気がでることも、非常に稀ですが、あるのです。そんなときも、早期発見で治療を開始できるほうが有利です。ちょっと話がずれましたが、真夏でも、手術のご相談、お待ちしています。

byはやせ
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2015年06月09日

これなんだろう?と思った時は

以前、においの話を少ししましたが、テレビでハシビロコウのにおいを嗅ぎたい!という女性の夢を叶える、というのをやっていました。うらやましい…。ハシビロコウにお近づきになりたい。動物園で出会って印象に残る動物は何故か鳥が多いのです。

さて、今回は、これ異常かな?という間違えやすい動物の体の特徴の話。あれ?と思ったら何でも気軽に聞いてください。恥ずかしいことなんてありません。わからないでいる方が不健康です(笑)。いつも一緒に生活している飼い主さんの観察力は1番信頼できるものなのです。病気が隠れている可能性もありますから。

意外と多いのは、犬猫のおっぱい、乳首のことです。何かできている?と、心配されることたまにあります。左右対称に配置されていなかったり、数も実は様々です。全部で7〜11個のことが多い印象があります。また、副乳といって小さくてかわいらしい(?)おっぱいが、少しずれた位置にあることも。雄にも、もちろんあります。以前勤めていた病院で、犬の飼い主さん(男性)が、「男なのにおっぱいがあるんですか?」とびっくりされていました。そこで、胸を張って、「私にもあります!」と答えていた院長先生(男性)。飼い主さんと笑っていました。しこりがある、大きさが違ってきた、汚れている、など変化があるときはご相談ください。

もうひとつ、皮下脂肪。成長期を超えて大人になる頃、よく聞かれます。お腹のあたりに何かできてる?というもの。皮下脂肪は左右対称につくことが多いのでまず確認してみましょう。ただし、脂肪の奥になにかできていることや、脂肪腫という腫瘍もあります(良性のことが多いですが)。高齢になってからの変化は気を付けた方がいいので変化があったら病院へ。


最後に臭腺。これは、ハムスターです。獣医師1年生の頃はおや?なんだこれ。と思ったものです(恥ずかしながら)。飼ったことがあればわかることなのですけれど。ゴールデンハムスター(キンクマ)さんには腰のあたりの両側に2コ、ドワーフ系のハムスターさんにはお腹に1コ臭腺があるんです。雄では特に目立ちます。黒くて丸くて、そこだけ毛が薄いので、病気では?と聞かれることもしばしば。

飼い始めのころ、おや?と思った経験は誰にでもあることです。どんどん聞いてください!

byはやせ

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2015年05月27日

てんかんのこと

夏日が続くようですね。
はちまき石ってご存知ですか?三保の松原(そうです。暴れん坊将軍が颯爽と馬で駆け抜けている、あの海岸)にある白いスジが入った石のことです。先日行ってきました。みつけたら迷わず持ち帰るわたし。家には近所の海岸で拾った貝殻もあるし、小学生の机の中のようです(笑)。

今回はてんかんの話です。てんかん、というと発作が起きる病気ですが、実は原因はさまざまです。ここでは、特発性てんかんについて書いてみます。特発性のてんかんは主として遺伝によるもので、頭の中を検査しても器質的な異常がない(奇形や腫瘍などの異常がみつからない)のに、てんかん発作が繰り返されるもの。たいていは1〜5歳の間に初めての発作が出ます。
発作というとどういうイメージでしょうか。これもまた、色々あるのです。多いのは、意識がなくなり、四肢がまっすぐになり、首も伸びたかと思うと、数十秒で全身の筋肉がけいれんし、これが数秒から数分間続くもの(強直間代発作)です。特発性てんかん発作の場合、定期的に症状が現れるのも特徴で、治療は薬を使って発作を目標以下に抑えることです。
ただし、発作がてんかんなのか、ほかの病気の症状なのか、この診断が重要になります。発作が起きている状態で診察を受けることは非常に稀ですよね。よくお勧めするのは発作中を動画で記録してもらうこと。例えば、けいれんなのか、ふるえなのか、症状を言葉で判断するのは難しいことです。また、心臓が悪いためにおこる失神や、中毒症状のけいれん、内臓疾患のけいれん、ホルモン異常のけいれん、頭の病気のけいれんなど、たくさんの病気の可能性を、心臓・血液の検査などから考える必要があります。それらの検査で何も異常がない、更に発作が周期的に繰り返されるなどのことから、特発性てんかんを疑うことになります。ですので、1回目の発作でてんかんの確定診断がつくことはほぼないのです。
てんかんを疑う場合、こういう流れになることがあります。発作があったのに、「少し様子をみてみましょう。」と言われること。これは飼い主さんにとって、不安なことかと思います。でも、次の発作を確認することで診断に近づくこともあるので、大切なことなのです。てんかん発作自体が命にかかわることはまずありません。ただし、発作中に(意識がないまま)ぶつかる、落ちる、呼吸を妨げるような姿勢になるときはあり得ます。発作中は周囲に危険なものがないかチェックする、首が曲がったまま倒れていないか姿勢を見てあげる、そして抱っこや口元に触れたりはせず見守ってあげましょう。発作が5分以上続く、1日に数回発作あるときはすぐ病院へ行く必要があります。
てんかんは突然やってきます。もしものときに落ち着いて観察できるよう病気のことを知っておきましょう。

byはやせ

追記 2015/5/30 

「発作が5分以上続く、1日に数回発作がある」この状態をてんかんの重積といいます。
5分以上発作が続くと脳は損傷します。が、早期治療で回復することもあります。
生命の危機につながる重篤な状況と考えて、すぐ治療を受けてください。

一度発作のあった子には、てんかんの記録帳面をお渡ししています。いざという時に何を見ればよいかが書いてあります。 希望される方は受付に申し付けてください。

いざという時には、10秒20秒の発作でもとても長く感じ飼い主さんがパニックになることが多いので、必ず目の届く場所において備えてください。

てんかん発作の前兆である震えや小さい痙攣、数多いまばたきなど、普段と違う様子があれば早めの受診をおすすめします。 by しもだ

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2015年05月19日

毛が抜ける…

私の通勤経路には開かずの踏切があります。今まで、電車の通過を待っていて、思わずにやりとしたことが一度だけ。それは、踏切を支える短い支柱の上に白くて四角くてペタッとしたものがくっついているのを見たときです。なんだと思いますか?…湿布でした(笑)。こらこら、そんなところに捨てちゃだめだよ、と思いつつ、シチュエーションがものすごく理解できてしまったのです。「長いなぁ、いいかげん開いてよ。」首(腰か?!)に手をやる。「おっと、湿布ついたままだった。はがそ。ん?ま、いっか。ここにつけとこ♪」という感じでしょうか。はがした湿布は持って帰りましょうね。湿布もまさか踏切を手当することになるなんて思ってもいなかったでしょうけども(笑)。

今回は抜け毛について。
ちょうど換毛の季節ですね。驚くほど毛が抜けて病気ですか?と心配する飼い主さんもいらっしゃいます。犬猫は春と秋に換毛期がありますが、換毛期がない犬種もいます。これはトリマーさんのほうが詳しいかもしれません(汗)。でも、それ以外でも毛は、常に、ある程度は抜けるものです。皮膚が見える状態まで抜けているときはご相談くださいね。
そして抜けた毛が落下せず生えている毛とくっついている(皮膚の脂で束になってくっついている)状態が続くと、毛玉になります。生えている毛が抜けた毛と絡んでいる状態です。これらはブラッシングやシャンプーで抜け毛を落とすことで予防できますが、毛玉ができてしまったら、小さいうちに切ってしまう方がよいでしょう。皮膚を切らないように慎重に。洋服もずっと着ていると抜け毛が落ちないので毛玉の原因になります。また、猫の場合は、シャンプーは犬ほどしなくてもいいのです。治療以外では必要がないといってもいいでしょう。長毛さんではしっかり乾かさないと、せっかく洗っても、毛玉を作ってしまうので専門家にまかせた方が安心です。

毛が抜けるのが病気の場合、脱毛という呼び方になります。まず、皮膚の色を確認してみましょう。炎症があって抜けている場合は、皮膚が赤くなっているはず。この場合は毛根から抜けます。たいていは炎症範囲全部(赤いところ全部)の毛が抜けていて、抜けた毛の毛根にかさぶたが付いていることが多いでしょう。ごそっと束で毛が落ちてた!というケースです。
皮膚に問題がない場合、毛の抜け方を見てみましょう。まだらに毛が残っているか?短い毛があるか?物理的な刺激を受けている場合みられることがあります。例えば、よくこすれる部位や自分で毛をむしっている等です。被毛の顕微鏡検査をすることで、途中で切れている毛か判断できます。例えば、長期間、ずっと首輪をしていて、こすれていると首周りの毛は抜けてしまいます。
また、人と同様、ストレスでも脱毛は起こります。環境変化や手術などのストレス後に、少し時間をおいて毛が抜けることがあるんです。これは時間の経過で改善します。
まだまだあります。ホルモン異常(腫瘍を含む)の病気や、毛刈り後の脱毛、周期性(季節や日照時間)による毛包形成異常、色素希釈性脱毛症、犬種特異的な脱毛など。これらはよくある脱毛症の病気を否定しながら、様々な検査を経て診断することになります。
これからの季節、皮膚病も多くなります。気になることがありましたらご相談くださいね。

家が毛だらけなので集めてみました。もちろんブラッシングで。色別です(ヒマか?)。

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byはやせ

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2015年05月13日

暑くなってきました!

夏の様な日差しですね。でも、蒸し暑くないので過ごしやすいかと思います。今回はそろそろ気を付けたい季節の到来!熱中症について書いてみます。

この数年は人の熱中症も多く、ニュースでとりあげるような事故もありますよね。皆さん十分ご存知かと思いますが、犬は熱中症になりやすい動物です。人よりももっと気を付けなくてはいけません。そもそも犬は、自分の体温を下げる為に、人のように大量の汗をかくことができません。その代わりに、パンティングといって口を開けてハアハアする、浅く短い呼吸で、熱を発散させようとします。これは残念ながら効率が悪いのです。
まずは、熱中症になりやすい犬種。短頭種。そうです、ハナペチャさんたちです。そして寒い地域出身の犬種(シベリアンハスキーやサモエドなど)、被毛が厚い犬種。また、肥満傾向や、心臓が悪い、喉にトラブルがあってパンティングがうまくできないワンコ、そして高齢犬も注意が必要です。

熱中症がおこる環境はどんな状況でしょうか。人と同じと考えてよいでしょう。まずは、エアコンが付いていない密閉空間です。車の中、室内、キャリーバックも危険なことがあります。もちろん屋外でも、日影がないところで長時間過ごしたり、アスファルトの熱が冷めていない時間帯のお散歩、暑い日にはしゃいでしまう、緊張や興奮で呼吸があがってしまったとき、などたくさんあります。
予防は、まず、暑い日、暑い時間帯には外に出ない(笑)。これにつきます。室内では、エアコンをつけること、空気の通り道をつくる、日光が入るところはカーテンを閉めること。室温は25度を超えないように、また、湿度も60%を超えない方がいいでしょう。冷えすぎないか心配、という時はエアコンの部屋以外も開放して、ワンコが移動できるようにすることをお勧めします。電気代が…という気持ちはぐっとこらえましょう。クールマットなどの製品もたくさんありますよね。どんどん利用しましょう。キャリーバックでは保冷剤を(齧られないように)敷いてあげるといいですね。ペットボトルに水を入れて凍らしたものでもよいでしょう。そして、車内に放置するのは絶対にしないでください。ちょっとだけ、と思って事故になったケースを何件も聞いています。悲しいことです。

人よりも涼しい環境にしてあげること、常に考えてあげてくださいね。「うちの夏は、エアコンガンガンで、犬だけ元気で家族は着込んでいるよ。」なーんて話を心臓が悪いワンコの家族から聞いたときは、幸せそうだな〜、とほっこりします。

byはやせ
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2015年04月21日

療法食ってどうなの?

猫の肉球の香りのハンドクリームが発売されるそうです。ポップコーンの香りが肉球で、甘い香りを足したもののようですね。獣医の間で、動物の匂い、これもよく話題になります。あ、病気の話ではなくて、単にこの香りが好き!というもの。インコは、ドライカレーの匂いがするよね、とか、仔犬の口の中は青トマトの匂い、なんて話や、犬の肉球の匂いはあの子がサイコー、猫のお腹の匂いに勝るものはない、とか。診察をしながらちょっとだけ余計に嗅いでいる獣医、結構いるかもしれませんよ(笑)。


今回は、定期的に行っている療法食の院内セミナーからのトピックです。療法食といえば、病気の時に食べるごはん=おいしくない、イメージがあると思います。それでも最近は随分おいしくなってきているんですよ。リニューアルでおいしくなったり、同じ効果のおいしいバージョンが発売されたり。それでも、病気の症状で食欲が落ちている場合には、どうしても食べてくれないこともあります(涙)。特に、心臓病や腎臓病。これらの病気は基本的に治る(治癒する)ものではありませんし、年月とともに確実に進行していくものです。そして進行して症状が出ている頃には、ほぼ、療法食は食べてくれません。そうなのです。これを食べれば体にいいことはわかっていても、動物は食べてくれません。あたりまえですよね。ですので、心臓病、腎臓病は、症状がなくても検査でわかる異常が見つかったとき、ここが療法食の開始時なんです。もちろん、療法食の開始時期が早いほど、症状が出る時期を遅らせて、長生きできるんです。

いつもと変わらないのに病気といわれてもピンとこないこんな時が開始時!頭のスミに置いておいてくださいね。


byはやせ

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2015年04月14日

猫との暮らし

先月ですが、ヒスイカズラ見てきました。こんな色の花があることに驚きでしたし、すごく存在感がある花でした!

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今回は、病気ではありませんが、猫との暮らしについて〜第二弾。行動学の先生のセミナーを視聴する機会がありましたので、書いてみます。

猫は社会性がない動物?

ちゃんとあります。本当に社会性がない動物であれば、家の中での多頭飼いはできません。部屋のテリトリー争いで命にかかわるケンカをする、なんてことは普通はありません。猫同士、あいさつしますよね。尻尾を立ててスリスリ 黒ハート これは飼い主さんが帰ってきたときにもしてくれますよね。「おかえりー。こんにちはー!」ということ。テリトリーの意味で、飼い主さんを自分の所有するものとしている、という話がよくありますが、これは間違いで、動く対象物(そうです。人間のこと)にマーキングをするほど猫は頭の悪い動物ではありません。


猫は夜行性?

本来活発なのは早朝と夕方です。人間の生活によって、それがずれてしまっているだけだそうです。一日10時間くらいは寝ていますが、飼い主さんが留守中は寝ていることが多く、帰ってきてからうれしくて遊んでみたり、活動的になるのです。


猫が喜ぶ素敵なトイレや食器とは?

トイレは広いもの。屋根がないもの。砂は粒が小さいものがお気に入りです。トイレの長居は良いトイレの証です。逆にさっとすまして出てしまう、縁に足をかけたりしているときは、いけてないトイレだそうです。確かに人も嫌いなトイレ(狭いとか汚いとかくさいとか)には長居したくないですよね。

食器は、ステンレスやプラスチックより陶器が好きなんだそうです。


スプレー行動と排泄

おしっこの時、床に向かって座った姿勢で行うのは排尿です。トイレ以外でするときは何か理由があるのです。トイレが気に入らない、何かの要求があって、それが解決できないストレス状態にある、など。スプレーは尾を挙げて、壁や斜めのところに吹きかけるように出すおしっこです。これにはホルモンも含まれていて、自分の情報を異性にアピールをしています。家の中でも、同居猫や外にいる猫に対して行います。通常は避妊手術、去勢手術でおさまりますが、13%の猫ではおさまりません。これは、異性ではなく、他猫にたいして伝えたいことをアピールしているんです。くんくん。「俺の嫌いなあいつが2時間前までここにいたな。ふん、気に食わないからここに居座るのやめとこ。」こんな感じだそうです(笑)。室内飼いでは辛いことですが(人にとって)、コミュニケーション能力に優れている、と考えると、怒るより尊敬の粋ぴかぴか(新しい)ではないでしょうか


byはやせ


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2015年04月07日

ズーノーシス〜身近なもの

イチゴ狩りのプチ情報!おいしいイチゴはくびれがあるってご存知ですか?ヘタの部分から下に向かって膨らんでいるものがよいそうです。普段見るイチゴのイラストとはちょっと違いますよね。また、ヘタは外側が反り返っているのがおいしい!ですって。


さて、ズーノーシスについて。今回はかなり身近なもののお話です。犬猫では、寄生虫、皮膚病が多いですね。

猫では回虫、瓜実条虫が多いでしょうか。これらは人にうつります。回虫はウンチの中の卵が口に入ることによって、瓜実条虫は猫のノミが口に入ることによってうつります。便の処理、手洗いで予防できます。

皮膚病では犬、猫ともに、皮膚糸状菌症が挙げられます。これは、カビ(真菌)で、水虫の仲間です。犬猫ではあまりかゆみの症状はありません。密接にふれあったり、免疫力が弱い人にうつることがあります。症状がでると、赤みが環状に大きくなっていきます。実は、わたし、罹ったことあるんです。治療をしないと、治りません。広がっていきます。名誉のために?書いておきますが、動物病院(職場)でうつったのではありません。学生時代にネズミから・・・。牛からもらった人も知っています。いろいろあった楽しい学生時代でした(笑)。


動物では症状がないのに人に症状がでる感染症もあります。猫ひっかき病、カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症(犬猫の口の中に普通に見られる細菌)、パスツレラ症(これも犬猫の口の中にみられます)やコリネバクテリウム・ウルセランス感染症(猫の鼻水などから)です。猫ひっかき病はまさに引っかかれて症状が出る病気です。その他は聞きなれない病名ですが、過度な接触や、免疫が落ちている人は注意が必要な病気です。


挙げていくとまだまだたくさんあるズーノーシスですが、極端に怖がる必要はありません。過剰なふれあいを避けること、口移しで餌をあげたり、同じ食器などを使うことを避けること、糞尿の処理、唾液や粘液・傷口に触ったら手洗いをする、これらを忘れないようにしてください。家族のような存在でもやはり動物と人は違います。お互いのために節度を守って楽しく暮らしていきましょう。


byはやせ

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2015年03月31日

ズーノーシス

暖かいです!

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春ですね。イチゴ、狩ってみましたよ。おいしかったですよ。


今回はズーノーシスについて。これは、動物由来感染症(人畜共通感染症)のこと。動物からうつる病気ですが、動物には症状がないのに人間にうつると症状がでるものや、動物がもってくるノミやダニから人間にうつるものなど様々です。身近な犬猫で書いてみたいと思います。


狂犬病は、皆さんご存知だと思います。今のところ、国内では昭和32年以降、犬を原因とした発生はありません。これは、国が狂犬病予防法という対策をとって維持しているからです。これはすごいことなのです。

欧米諸国や北米では犬の狂犬病をほぼ制圧しましたが、野生動物に流行している狂犬病を根絶するまでには至っていません。中国および東南アジア諸国、アフリカ諸国では犬に狂犬病が流行しています(狂犬病臨床研究会ホームページより)。年間に6万人が犠牲となっているといわれています


予防はできますが治療はありません。哺乳動物全てに感染し、症状が出るまで数ヶ月かかることもありますが、症状が出ると10日以内に死亡します。

症状が出たときに突然かみついたりすることがあり、感染動物から他の動物や人にうつるのです。

実際、狂犬病の症状を診たことのある獣医はほぼいません。島国ということもあるのでしょうが、本当にすごいことです。予防注射、受けておきましょう。


指定地域農林水産省出典


さて、国内で発生しているズーノーシスについて。北海道のキタキツネ、というとピンとくる方はかなりのズーノーシスツー(通)です。エキノコックス症(多包条虫症)です。キタキツネのウンチにあるエキノコックスという寄生虫の卵が口に入ることによって感染します。ウンチが口に?と思うかもしれませんが、沢や川にウンチがないとも限りませんし、植物などに付着しているケースも。キタキツネと野ねずみの間を行ったり来たりしている寄生虫なので、犬が野ねずみを食べてしまって感染するケースもあるようです。犬では検便でわかります。人の場合、長い期間をかけて肝臓で成長して肝障害をおこします。数十年かけて症状がでることも。ちなみに人間では、ウンチに卵が出てこないので、血液検査が必要です。私たち獣医はエキノコックス症の犬を診断したら保健所に届けなければいけません。


レプトスピラ症、聞いたことがありますか?犬の混合ワクチンの中に入っていますね。これも人にうつる病気です。感染源はネズミのおしっこです。おしっこで汚れた水や土壌から、皮膚や口を介して感染します。全国で散発的に発生があります。


次回は、かなり身近なズーノーシスについて、です。


byハヤセ






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2015年03月24日

猫のフィラリア症

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先週、道端でつくしを発見!今年初でしたので撮ってみました。春ですね。


さて、今回は猫のフィラリアについて触れておこうと思います。実はフィラリアは、人を含めた40種類の動物に感染します。

フィラリアの一生については先週記載した通りです。順調に一生を終えるには、蚊と犬の体内で過ごす時期(寄生すること)が必要です。これが、猫の場合、具体的にいうと、フィラリアを持っている蚊が猫を刺した場合、フィラリアは成長できなくて途中で死んでしまうことが多いのです。実験的に、犬に100匹のフィラリアを感染させた場合、75匹のフィラリアが成虫まで育ちます。これが猫だと、5匹以下しか成虫になれないというデータがあります。100匹が全部死滅するケースも15%ほどあるそうです。


犬では成虫が心臓や肺に寄生して、成虫になった段階で症状が出ますが、猫では、まだ成虫前のフィラリアが血管の中に入り、肺の血管に到達したところで症状が出ます。実はここでほとんどのフィラリアは死んでしまうのですが、その死体が肺の血管や肺そのものに急性の炎症をおこして症状を起こします。運よく成虫まで生き残ったフィラリアは、猫に血流障害を起こしたりしながら生きて、寿命も短く、2年以下です。でも、実はこの死体も悪さをします。時間の経過で変性していくと、ばらばらになって肺の血管に詰まったり、肺に炎症を起こします。呼吸困難、咳、食欲不振、突然死などの症状です。今のところ、治療は対症療法しかありません。症状を緩和させる治療をしていくのです。炎症やショックを少しでも抑えるために抗炎症剤を使うことが推奨されています。


まとめると、猫では感染から3〜4ヶ月で、1回目の症状が出ます。そして、フィラリアが寿命で死んでしまった後、2回目の症状が出ます(感染から2年くらい)。猫には肺に、独特の免疫機構が働いてしまうので(これは犬にはありません)症状が重篤になってしまうのです。


厄介なことに、猫のフィラリア症は診断が難しく、他の呼吸器疾患との区別が困難です。レントゲンやエコーで確定診断は、ほぼ、できません。検査は、成虫になる前のファラリアもいるか?が重要です。これは蚊に刺さた際に猫の体に入ってくるフィラリアの幼虫の抗体検査になります。抗原検査(成虫がいるか?)と抗体検査の両方が必要なこともあります。2008年の調査によると、東京、千葉の地域猫82匹のうち、抗体陽性は9匹いたという報告があります。また、驚くべきことに、2014年にまとめられた症例報告では、感染がわかった43匹中、完全室内飼育猫の感染が14匹でした。


でも、安心してください。猫の場合もフィラリアの予防薬があります。スポットタイプと内服薬があります。月に一回の投与で、フィラリアの幼虫が血管に入るのを防ぐものです。


ここ数年で猫のフィラリア症もクローズアップされるようになっています。心配な方はご相談くださいね。


byはやせ


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2015年03月17日

フィラリア予防について

我が家では、昨年から家に切り花を置くことが増えました。植物は好きですが、切って愛でるのは、、、と思っていましたが、天井を向いてパッと咲く姿はかわいいですね。にんまりしてしまいます。それでも、数日でシュンとしてくる姿はちょっと切ないです。街で、店で、見かけた花々は、しっかと目に焼き付けておこうと思うこの頃でした。


今回は、そろそろこの季節、ということで犬フィラリア症についてです。皆さんには、釈迦に説法かもしれませんが、さらっと目を通していただければ、と思います。


フィラリアの目線で一生を見てみると、

@犬の血液中のミクロフィラリアが、犬が蚊に刺されることで蚊の体に入る

A血液と一緒に吸われてから、蚊の体の中で、約2週間で成長し(2回脱皮しちゃうよ。そして感染幼虫に!)、蚊が犬を刺すのを待つ

B蚊が犬を刺した時に感染幼虫が犬の体の中に入る

C犬の体の中(皮膚から筋肉や脂肪組織に移動)で成長し、4ヶ月程で犬の血管の中に入る

D血流にのって犬の心臓、肺の血管に落ち着き、2ヶ月程で成長して成虫になる

E成虫の雌がミクロフィラリアを産んで(もちろん雄もいないとダメです)、ミクロフィラリアは血流にのって犬の全身の血管にいき、蚊に吸われるのを待つ


BからEまでの期間は6〜8ヶ月。また、フィラリアくん成虫の寿命は5〜6年。

フィラリアは、犬と蚊の体を介さないと、この一生は全うできない生き物なのです。それはそれで必死です!


フィラリアの予防薬といわれているものは、Cの段階の幼虫を駆虫しています。ですので、駆虫薬は蚊が出始めてからのスタートで大丈夫です。ただし、予防薬の終了は、最後の蚊に刺された後でしなくてはなりません。そこを忘れると、今までの予防が無駄になってしまいます。

そして動物病院でうるさく(?)いわれる予防薬開始前の検査について。血液でわかることは、2つ。1つはミクロフィラリアがいるかどうか、2つ目は成虫(雌)がいるかどうか(抗原検査)、です。一般的に予防薬といわれているものは成虫には効きません。何故検査をするのかというと、成虫がいるときに予防薬を投与すると、予防どころか、命に係わるショックを起こす可能性があるからです。今年の予防をしていない場合は、念のために、投与前検査をしましょう。


フィラリア症の症状、咳をする、腹水がたまる等は、心臓や肺の血管に成虫がたくさん寄生した状態のことです。寄生している数が少ないと無症状のこともあります。また、フィラリアが血管に入るまでの期間は症状はありません。以前は、フィラリア症で多くの犬が亡くなりました。フィラリア症とわかっても、救えない命が多いのです。フィラリア症は少なくなってきた病気ですが、まだ存在しています。安全のために検査、そして、予防をして、余計な心配のないようにしましょう。


byはやせ

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2015年03月03日

レントゲンで映るもの

3月ですね。年明けからが早い。世間は春らしくなってきていますが、まだ寒い日も多いです。そして、辛い人には嫌な季節、花粉到来ですね。ちなみわたしは、原始人並みの構造でできているので、大丈夫です。でも、毎年、花粉症デビューするのではないかと、ちょっぴりドキドキしているのでした。


今回は、病気の話ではありませんが、質問を受けることが多いことの一つ、レントゲンで映るものについてお話します。

例えば、異物を食べてしまった場合。金属は映りますが、それ以外の物は、本体そのものは映りません。ボール、布(線維)、ビニール、ゴム、プラスチック、ガラス、植物や、その種は映らないとお答えしています。ただし、例えば、ボールがあって胃の内容物がそこだけ抜けているような場合、ヒントになります。きれいな(人工的な)球状のものが胃の中にあれば、明らかにわかります。これが小さなスーパーボールだと、残念ながら見えません。そして、何かが腸で引っかかってしまい、本来の腸の内容物が渋滞を起こしている場合も、詰まっている箇所の前後の腸の様子で疑うことができます。ただ、それが、何で詰まっているかはわからないのです。それに比べると、金属であれば小さなものでもちゃんと映ります。ピアスのキャッチャーなど、小さくてもある程度予測できるくらいの形で映ってきます。


何かを食べてしまった場合、食べた残りの部分や、丸呑みだったら、同じものを持ってきてもらうととても参考になります。画像でも構いません。そして、うんちの中にかけらが出てきていることもあるかもしれないので、うんちをビニールの上からつぶして、しっかり確認してみることも大切です。それが出来なければ、どうぞうんちさんの来院もお待ちしています。こちらでくまなく探しますよ(笑)。案外、そんな地味〜な仕事が多いのが獣医です。



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左から 割りばし、アルミホイル、猫用ボール、ぬいぐるみ
安全ピン、ガーゼ、音が鳴る犬用ボール
コンビニスプーン、シュシュ、ティッシュ1枚
(シュシュの布部分とテッシュは映りませんでした)



byはやせ

posted by まなAH at 19:27| Comment(0) | Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年02月24日

食べ物の話

少し春らしくなってきましたね。梅の花がきれいです。


さて、前回に続きまして、勝手に語る動物の好きな仕草、わたしは、おトイレ中の真面目な顔も大好きです。でも、うちの猫、「かわいーねー。」と、じっと見て声をかけると、テンションが上がると同時にお尻もズンズン挙がっていき、しっこはトイレからはみ出て、壁へ命中!怒れないのです(涙)。


今回は食べることの話です。

まず、生きていくのに必要な栄養素は5つあります。蛋白質・ビタミン・ミネラル・脂肪・蛋白質です。これらに水を合わせたものが食餌です。ただし、大切なことは栄養素のバランスで、例えば、人間にとって栄養バランスのとれた食事を犬に与えたとすると、タンパク質やある種のビタミン、ミネラルは不足し、ナトリウム(塩分と考えていいです)は過剰に摂取することになってしまいます。同じことは猫にもいえます。しかも、ややこしいことに、犬と猫でも必要な栄養が異なるのです。聞いたことがありませんか?ドックフードを猫にあげちゃダメという話。猫は、体内でつくれないアミノ酸やビタミンがあるのでそれらを食べ物から摂らないと生きていけません。


そして、生きていくために食べることはもちろんですが、バランスのよい栄養素が取れていないと、皮膚のコンディションが悪くなったり(人でも十分思い当りますよね)、内臓に負担がかかることもあります。また、食べ物が胃や腸を通過しないと腸そのものが栄養不足になって腸の機能が悪くなることもいわれています。高栄養の特別な点滴では、生きてはいけても、腸は弱ってしまうのですね。食べられなくなった動物に、強制的にでも食べ物を口から与えることは、大切なことと考えています。もちろん、予後や症状をみながらの話です。


皆様からは、よく、「お勧めのフードはありますか?」とか、いろいろ悩みすぎてフードジプシーになっている、なんて話も聞きます。基本的には年齢に合った総合栄養食をお勧めしていますが、メーカーもたくさんあり・・・。一緒に悩みながら勉強しています。


byはやせ

posted by まなAH at 19:30| Comment(1) | Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年02月10日

中毒の話 C

突然ですが、皆さんは動物のどの部位が好きですか?匂いとか感触とか、他にもいろいろありますが、基本的に、わたしは後頭部を見ているのが好きです。はい。それだけです(笑)。


中毒の話、最終回です。

最後は動物の毒について。人と同じですのでピンッとくるものが多いかと思います。

フグ

ヘビ(マムシ・ヤマカガシ・ハブ)

ハチ

クモ(ゴケグモ・カバキコマチグモ)

ヒキガエル(ガマガエル)


ワンコで意外と多いのがハチに刺された!と、ヒキガエルをくわえてしまった!でしょうか。

ハチの場合は通常15分以内くらいに症状がでます。腫れて痛みだけのこともありますが、たくさん刺されたり、過去に同じ種類のハチに刺されたことがあると、命にかかわる全身症状(アナフィラキシー)が出たり、数日経ってから症状が出ることもあるのでしっかりと経過をみることが必要です。

ヒキガエルさんは緊急事態になると、目の後ろあたりにある耳腺から毒が出てきます。これは、皮膚に付いたときは洗えば済むことですが、粘膜や眼に接触したり、口から摂取してしまうと重篤な中毒症状がでます。くわえてしまったら、まず、水で口の中を洗ってあげましょう。この時、すすぐだけで水を飲み込ませないようにしてください。そして病院へ連絡!です。


中毒は、本当にたくさんあります。今回書きませんでしたが、微生物の毒素や、金属でも中毒症状はあります。あまり神経質になりすぎても問題ですが、目の届かない環境の時には十分注意してあげてくださいね。家の中で中毒を起こすようなことは、絶対にあってはならないことです。


byはやせ

posted by まなAH at 20:14| Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年02月03日

中毒の話 B

寒いですね〜。今年は何十年ぶり?にしもやけができました(涙)。大人なのに

でも、きりっと晴れた朝は気持ちがいいし、鍋はおいしいし、みかんは食べ放題だし、冬にしかできないスポーツもたくさんあるし(しないけど)、いいこともありまよすね。


中毒の話の続きです。食べてはけないものと分かっていても、というもの。身近にあるもので多いのは


殺鼠剤

防虫剤・殺虫剤・ホウ酸だんご

たばこ

乾燥剤

保冷剤・不凍液

電池


特に気を付けたいものは殺鼠剤のクマリン中毒、たばこのニコチン中毒、乾燥剤の生石灰による消化管火傷、保冷剤・不凍液によるエチレングリコール中毒です。クマリン中毒はクマリンを食べたネズミを食べた時でも起こり得ます。生石灰は通常飲み込めないといわれていますが(水と反応して発熱するため)、飲んでしまった報告例があります。エチレングリコールは甘い香りで舐めてしまうことが多く、注意が必要です。電池は、子供の誤飲でもニュースになっていますよね。


通常飲み込んで1時間以内なら、吐かせること(催吐処置)が必要となります。吐かせると粘膜を傷つけるものや、泡立ってしまうもの(洗剤など)や、食べてから時間が経っている場合は、胃洗浄や、速やかに体外へ排出させる薬剤を使う、解毒する薬剤を使う、その他、対症療法(症状に応じた治療)をすることになります。


やばそうなものを食べてしまったという時、以下のことを確認してまずはお知らせください。


いつ

何を食べたか(食べた可能性がある)

どのくらい食べたか


かじってある場合はその残りを持ってきてもらってもいいし、防虫剤などは成分がわかるパッケージをみせてもらえると迅速かつ適切な治療につながります。緊急性がある場合、来院までの時間でいろいろ準備ができます。避けてほしいことは、直後にとりあえず大量の水やフードを与えておきました、ということ。意外と多いんです。水やフードに直接解毒作用はなく、即、開腹手術になるような場合、手術に不利な条件を加えることになります。まずは電話で獣医の指示を聞いて行動してください。


中毒の話、もう少し続きます。お付き合いください。


byはやせ


posted by まなAH at 15:05| Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年01月27日

中毒の話 A

先日、体験教室でトンボ玉を作りました。溶けたガラスは生き物のように変化して、少しでも気を抜くと、「気持ちが入ってないわねぇ!あなたのせいよ〜。びろ〜ん。」(イメージは女性風)といわんばかりにだらしなく垂れてきてイビツな形に(笑)。おもしろい体験でした。何かを創りあげる職人さんは素敵ですよね。憧れてしまいます。


さて、今日は植物の中毒について。これが本当にたくさんあるのです。そもそも植物や微生物等の生き物から薬の成分が研究されるわけですからそれが自然のことなのですけれど。

身近にある植物として


アセビ

アンセリウム(草液)

イチイ(種子・歯・樹体)

イヌサフラン(塊茎)

イラクサ(葉・茎の毛)

ウルシ・ハゼノキ(樹皮)

カラー(草液)

キバナハウチワマメ(特に種子)

キバナフジ(樹皮・根皮・種子)

キツネノテブクロ

キョウチクトウ(葉・樹皮)

クリスマスローズ(根)

ザクロ(樹皮)

シキミ(特に果実・種子)

ジンチョウゲ(花・葉)

スズラン

セイヨウキズタ(葉・果実)

センダン(果実・樹皮)

ソテツ(種子)

チョウセンアサガオ(特に種子)

ディフェンバキア(草液)

ハシリドコロ

バイケイソウ

ヒガンバナ

フィロデンドロン(草液)

フクジュソウ

ポトス(草液)

ニオイバンマツリ(実と新芽で報告あり)

モンステラ(草液)

ヨウシュヤマゴボウ



うーん、まだまだあるんです。観葉植物や道端に生えているものも結構ありますね。

ものすごく大雑把に言うと、


球根や種子はあげないようにしましょう。

ユリ科、サトイモ科、ナス科、ツツジ科のものは要注意。

葉や茎をちぎった後に白や黄色の乳液が出てくるものは皮膚や粘膜に接触性の炎症が起きることがあるので触らせないこと。


ただ、これだけ有毒植物があるのに動物病院へ毎週のように中毒の動物が運び込まれない訳は、しつけができていること、摂取量が少量であること、動物の本能による分別、かと思われます。ですので中毒症状の報告を読んでいると、仔犬が多いですね。なっている実をガツガツ食べたり、なんでも口に入れてみるのは仔犬の習性です。これは辛抱強く教えてあげることが大切です。


それにしても、アジサイやオシロイバナにも毒があることを今回初めて知りました(恥ずかしい限りです)。オシロイバナの種を割って中の粉粉を集めたり、ツツジの花の蜜をチューチュー吸っていたり、ヨウシュヤマゴボウの実を食べられそう!と悩んでみたりしていた小学生でした。


中毒の話まだ続きます。


byはやせ

posted by まなAH at 15:17| Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年01月20日

犬猫の中毒の話 @

 本格的な受験シーズンですね。電車で参考書を読んでいる若者を見かけると、「おー、ガンバレ。今、君の頭は研ぎ澄まされて、いくらでも吸収できるんだろうなぁ(うらやましい)。」と思ってしまいます。でも、本人にとっては辛い時期ですよね。インフルエンザも流行っているようですので、受験生の皆さんは体調管理に気を付けて臨んでください。将来を決定する扉のように受験を考えていた時期もありました。でも、年を取ってくると、受験も要素の一つだけれど、人生の大事な扉や決断は無数にあるなぁ、気づかないで通り過ぎてきたな、と思うことが多々ある私でした。この先は見逃さずに行かなくては(真剣)。


今回からは中毒の話です。まずは人が食べても大丈夫だけど、犬猫が口にすると中毒を起こす可能性があるものです。ご存知の方も多いでしょうが、


玉ねぎ ネギ にら ニンニク

カカオ (チョコレート ココアなど)

ブドウ レーズン

アボガド

マカデミアナッツ

キシリトール

種の仁 (ウメ・モモ・プラム・さくらんぼ)

風邪薬 (アセトアミノフェン イブプロフェンなどの鎮痛剤入りのもの)


もちろん中毒症状の発症は食べる量によります。少量では問題のないこともありますが、個体差もありますので、これらのものは与えない、食べられない環境づくりを徹底しましょう。おいしいものもありますので。

また、中毒ではないですが、食べて膨れるもの、消化しにくいものを大量に食べることでも命にかかわる事態になることがあります。あくまでも大量です。


生米

するめ

とうもろこし など。


以前、漬物用の干した大根を大量に食べて、手術で胃切開をしたワンコもいました。干しておいただけなのに、なんてこともあるんです。生米もよくある事例です。生のパン生地(生のイーストが入っているもの)、これも胃で膨張します。まさか食べないよなというものも、念のため漁られない様(笑)にしておきましょう。

他に、生のイカ・タコ・貝・甲殻類の大量摂取、また、猫にはアワビ・サザエ・トリガイ・トコブシの貝はいけないとされています。長期間食べ続けたり、大量に食べることは避けてください。


次回は危険な植物について書きたいと思います。


byハヤセ



posted by まなAH at 15:00| Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年01月13日

犬猫の避妊・去勢手術についての話

年明けから1週間で、やっと通常モードに切り替わってきました!特に、胃腸が(笑)。

動物への食事管理については、飼い主のみなさんの偉そうに話していますけれども、自分の管理についてはですね。


今日は、避妊手術・去勢手術について書きたいと思います。ホームページの犬はこちら→わんちゃんの健康管理について猫はこちら→ねこちゃんの健康管理についての項目にも記載があります。併せて参考になさってください。

手術に踏み切るには悩む飼い主さんもいらっしゃると思います。健康な体にメスを入れること、しかも人間の判断で行うこと、確かに人間の都合です。でも、愛玩動物は人間が勝手に飼育しているもので、人間が管理していかなければならない命です。少し飛躍した言い方になりますが、人の社会のルールに適応させることも、動物が幸せに暮らすための要素だと考えています。でも、動物と人間は種が違います。動物の習性や体をよく理解して管理すること、が彼らの命を預かった飼い主の責任です。話が逸れてきましたね。熱くなってしまいました(汗)。。。私が伝えたいことの一つは、望まない妊娠や出産は避けてほしいということです。


そして、手術の一番の目的は、病気の予防です。雌では卵巣や子宮の病気・乳腺腫瘍の予防、雄では精巣の腫瘍、肛門周囲腺腫(肛門周りにできる腫瘍)、前立腺の病気の予防です。ほとんどが中年期以降に出やすい病気です。よく、「性格は変わりますか?」という質問を受けることがあります。性格自体は変わらないですが、ホルモンの変化による行動変化はあります。雌の発情がなくなり、雄ではなわばり意識が薄らぎます。これによって雄猫が、シーズン中にケンカや遠出をしなくなったりもします。ただし、マーキングの行動はおさまらないこともあります。


手術によって起こる変化で知っておいた方がいいこととして、太りやすくなることがあります。術前と同じ量食べさせていても確実に体重が増加してしまいます。ただし、これは通常の食事管理で乗り越えられる問題ですね。がんばりましょう!


そして、どんな手術でも言えることですが、全身麻酔をかける手術には、少ないですが、リスクがあること。予測がつかない体の反応。アレルギー反応です。麻酔薬に対するアレルギーや、術後時間が経過してから、手術で使う糸に対するアレルギー反応がでることもあります。また、隠れていた病気が手術によって出てくることも、ごく稀ですがありえます。そして、手術で毛を剃ることになりますが、年齢によってはその後、沿った部分の毛が薄くなったり、毛の色が変化することも稀にあります。


手術にはメリットとデメリット、両方あります。通常、健康であればメリットの方がはるかに大きいと考えています。将来出産させる予定がないのでしたら早めに手術をすることをお勧めします。若い方が術後の回復が早いことはもちろん、手術自体のリスクも低いと考えます。雌の乳腺腫瘍発症率が下がることも知られています。

それでも迷ってしまう時は、直接獣医にご相談ください。いくつかの動物病院で話を聞いてみてもいいと思います。考え方はそれぞれですから、家族全員が納得して決めていただくことが大事だと思っています。


byはやせ

posted by まなAH at 15:24| Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年01月06日

慢性の痛み

明けましておめでとうございます。

皆さん、お正月はどのように過ごされましたか?寒かったですね。

わたくし、初めて箱根駅伝を生で観ました!選手が駆け抜けるのは一瞬ですが、なんともいえない高揚感。スポーツ観戦はあまり縁がないのですが、こんなに身近で、沿道で応援できるスポーツがあったんだと改めて実感しました。


今日は、慢性痛について。主に運動器疾患による痛みの話を少し書きたいと思います。加齢や体重過多による関節炎や、先天性の関節形成不全などです。

はっきりとここが痛い!とかばって歩く場合はわかりやすいのですが、関節あちこち痛いのよ、とか、慢性の痛みはなかなか判断のつきにくいものです。以前に比べて、走らなくなった、段差を嫌がる、立ち上がるのが辛そう、ソファーやベットに上り下りしなくなった、元気がない、尾が下がっていることが多い、眠っている時間が長くなった、もしくは短くなった、こんなときに疑います。

動物は、具体的に痛みの箇所を言葉で教えてくれません。特に慢性の痛みは前からあるものなので、本人も慣れています。それでもその痛みがひどくなっていくと症状に現れます。そこで、日々の行動や、筋肉のつき方、歩き方、関節の動き、レントゲン等の検査で判断していくことになります。それでも、診断が難しいこともしばしば。そして、治療の効果も数値ではっきりとわかるものではないので、検査で判断することはできません。そこで、飼い主の方の評価が重要になります。先ほど挙げた項目を10段階で評価してもらい、治療前と比べてみるのです。痛みが和らぐと活動性が上がり、運動により筋肉がついて関節を守ってくれる、そして運動により体重が減ると、更に活動性が上がる、というように良い方向へ連鎖します。これは特に若い動物に言えることです。痛いから動かない太る関節に負担がかかる(涙)辛いことです。あくまで、痛みを薬で取ってからの運動!です。


長期的に強い痛みがある場合、痛みの原因をとっても痛みを感じ続けてしまうこともあるようです。これはもちろん人間でもあること。痛みをとる治療も大切なのですね。


痛みには悩まされることが多いです。内臓痛、神経痛、頭痛いろいろな痛みを動物が教えてくれるといいのですが。たくさんの動物を診せていただくことで、いろいろな痛みの表現があることを勉強させてもらっている日々です。


byはやせ

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posted by まなAH at 15:16| Dr.ミチコの「ペットの病気」