2017年02月28日

動物の視力?いえ、視覚です!

花粉の季節です。乾燥した空気と花粉。。。皆さん対策はされていますか?猿にも花粉症というニュースが流れていましたね。同じ辛さを経験すると親近感を感じるのは、生物種を超えても存在するんだなぁとしみじみ。気持ちいい、の共感、温泉に入る猿にも半端ない親近感をおぼえますいい気分(温泉)

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のぼせた?


さて、今回は犬の視覚について。人では、視力という言葉を使いますよね。視力というのは、『物を見る能力』です。そして、視力は決まった方法で測定することができます。動物の場合、この測定ができないので、目が悪くなった(視力が落ちた)その度合いを数値で表すことはできません。そこで、視覚という言葉を使います。はっきり言うと、見えているのかいないのか?が、問題になります。もちろん、徐々に見えなくなってくる病気もありますので、視力の低下は存在します。それでも驚くべきことに、ちょっとでも見えている、または片目だけでも見えているだけで、全く支障がないような普段の動きができるのです。これにはすごいなぁと感心するばかり。視覚の検査は、いくつかの神経学的な検査で、視覚に関わるどの部分(眼球から視神経、脳まで)が障害されているのかを、ある程度まで予測をすることができます。その中でも、見えているかいないかを診断するのに、重要視している検査の一つに迷路試験というものがあります。歩行・行動の検査で、慣れていない環境で、障害物を避けて行動できるか、です。動物の眼科専門病院でも行っているそうです。片目を隠したり(眼帯のようなものを使用)、照明を暗くして試したり、単純ですがとても結果が分かりやすい検査です。

お散歩で初めての場所に行ってみた時、動きが悪いなと感じたら目が悪いのかなと疑ってみましょう。また、目が見えないと階段を昇るよりも降りるほうが怖いようです。ただ、前述のようにその状態ではほとんど見えていない可能性が高いのです。網膜萎縮などでは初期に夜道で見えない症状がでますのでチェックのポイントになります。

byハヤセ





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2017年02月22日

久しぶりの

シモの話が続きますが、先日、久々に遭遇した寄生虫がいます。それはマンソン裂頭条虫の虫卵。私にとっては、前回は10年以上前ですからかなり久しぶりの再会exclamation&questionでした。猫の糞便検査で顕微鏡越しでしたが、何故か、やや鼻息が荒くなってしまう獣医の性(涙)

都会ではあまり遭遇することのないマンソン裂頭条虫。理由は、彼らの生活環境とペットとの接点が滅多にないからです。糞便にいる虫卵は、水の中に入ってミジンコに食べてもらわないと成長できないのです。ですから水田地帯や湖沼のある山間部などに多いと言われます。そしてミジンコを食べたカエルやヘビ、鳥(モズ、アヒル、ニワトリなど)などの体に入り、さらに成長して、肉食の動物に食べられるのを待ちます。肉食の動物が最終目的地になり、やっと卵を産むことができるのです。
ちなみに前回も今回も感染していた猫さんは野良猫さんです。

 
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出典 バイエルヘルスケア

寄生虫はその生活史がおもしろい生物です。より良い環境を求めて、偶然にも、または、努力して生活環境を得るのです。共生(お互いに利益あり)するもの、また、片利共生(片側だけ利益あり、もう一方には無害)するもの、そして寄生(害あり)という分類に分けられます。寄生体としては、他にも、細菌、ウィルス、菌類(カビの仲間)があります。そう考えると、寄生するものの世界は広いですね。 ハヤセ

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2017年02月02日

猫の乳腺腫瘍

寒いですが、関東ではからっとしたお天気が続きますね。気持ちはよいのですが、乾燥注意報がバンバン出ています。感染症に注意です。うがい手洗い、そして私の勝手な持論ですが、むやみに口や鼻を(顔面をがく〜(落胆した顔))触らないこと、これらが予防には効果がある!と信じています(あくまでも気のせいかもしれませんが)。受験生、がんばれーかわいい

さて、かな~り久しぶりですが、病気の話です。今月が猫の健康診断月間ということ、そして最近病院で手術があったので、猫の乳腺腫瘍について書いていきます。

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出典 ファームプレス
乳腺腫瘍は乳腺の領域に発生するので、わきの下〜後ろ足の付け根辺りのお腹までおっぱいのある、帯状の領域です。もちろん左右にあります。おっぱいの位置や数は猫によって個体差があります。たいていは片側4、5個。毛が生えているので探すのは結構大変です。でも、とにかく触ってみましょう。何かあるな?と思ったら毛をかき分けて確認です。
猫の乳腺腫瘍で知っておいてもらいたいことはこの2つ!

1.早期発見・早期治療
2.避妊手術で予防

まず、腫瘍は早く見つけることが重要で、2cm以下でみつけてあげることが鉄則といわれています。猫の場合、90%近くが悪性の乳腺腫瘍で、大きくなるにつれて転移(リンパ節や肺が多い)や、外科切除しても再発するリスクが高くなるのです。もちろん2cmだから大丈夫、とも言い切れません。とにかく、早期発見し早期に治療することが大切です。

もう1つは、避妊手術で予防効果があり、避妊手術をした時期とも関連があることです。報告では、6ヶ月令で91%、1歳までで86%の予防効果が期待できます。1〜2歳まででは11%とかなり低くなり、2歳以上では予防の効果はありません。発生の平均年齢は10歳を超えた頃になります。かなり先のことになりますが、仔猫を飼った時、家族でしっかり相談して時期を決めましょう。

しこりがあるかも?と思ったらまず動物病院へ。明らかに乳腺腫瘍を疑う場合は、手術にむけて全身の健康状態や転移の有無を確認し、切除術の適応かどうかを判断します。切除範囲などは個々で異なります。乳腺腫瘍ではない可能性も疑う場合(乳腺の位置にできるほかの腫瘍や、非腫瘍性の過形成など)、針を刺して病理検査をすることもあります。

時々、「よく気づきましたね!」と、こちらがびっくりするくらい小さなしこりを発見して、来院する飼い主さんがいらっしゃいます。普段からよく触ってもらっている幸せな証拠です。それが正常なおっぱいだったなんてこともありますが、笑って、「よかったね。病気じゃなかった。」と安心して帰ってもらうのも、こちらとしては大歓迎です。うれしいのです。決して、『病気好き』な訳ではありませんから。


皆さん、覚えていますか?この顔猫

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すっかり家猫の貫禄です。


byハヤセ






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2016年04月07日

暖かくなると。。。

image.jpeg出典 SA Medicine 1号(1999)
彼らの季節がやってきます。そうです。ノミさん達です。よく見てみてください。立派な顎ひげをたくわえ、なにやらタテガミのようなものまであります。翅はありません。そして意外と大きな瞳。大きさはオスで1.2〜1.6mm、メスは1.6〜2.0mmほど。
肉眼では、黒〜暗褐色のゴマ粒ほどの大きさで、ゴマよりはうすべったい感じでしょうか。動物の毛をかき分けると、すたすたと走って逃げます。背丈よりもだいぶ高い被毛の大草原を走る、そんなことを想像してしまいます。彼らが床(診察台)に落ちると、私の素早い動きよりも更に素早く、発達した足で跳んで逃げるんです。そして病院の診察室で青ざめる私がく〜(落胆した顔)

ネコノミは卵から産まれ、幼虫からサナギを経て成虫になる、完全変態をする進化した昆虫なのです。成虫は一生を動物の体表で過ごしますが、卵は体から落ちてしまいます(長毛種に寄生している場合、毛に引っかかって孵化することもあるようです)が、床や動物の寝床で幼虫になり、ゴミや、成虫の糞を食べて(エコですね)サナギになります。ちゃんと繭を作るので乾燥などにも強く、そして成虫になります。動物が近くに来るとそれを感知して繭をやぶって強靭な足で跳び移ります。成虫は良い環境であれば、1日に4〜20個、一生で1000個以上の卵を産みます。卵は肉眼でみることができる大きさの白い粒粒です。床の色が黒ければ、わかります。

image.jpeg出典 SA Medicine 1号(1999)

さて、2つの顔のアップです。どちらかがイヌノミです。上の写真と比較してみてください。



頭がとがってる左がネコノミ、丸いほうがイヌノミ(右)です。これは学生の時に覚えましたが、残念なことに臨床の仕事で役に立ったことは一度もありませんたらーっ(汗)
ノミがついているかどうか、一番手っ取り早い探し方をご紹介します。ノミの姿が見えなくても、ノミの糞を探すのです。寝床や、ブラッシング(ノミとり用くしがベストです)で、砂粒のようなものをみつけたら、テッシュなど白い布や紙の上で濡らしてみてください。水が赤黒く染まってきたら、それはノミの糞。溶けると血の色なのです。ノミの成虫を見つけたら、相当ついている、と考えたほうがいいでしょう。成虫は爪でつぶさず(卵が散る可能性がある!)、セロテープやガムテープでくっつけて捕まえるのが一番!と私は信じています。できれば透明なテープを使うのがお勧めです。ちゃんとくっついているかが表からわかるからです。
ノミ予防の薬は今は各種あります。卵に効くものもありますが、先ほど書いたように、卵からサナギまでは家の床、寝床などで過ごしているがほとんどです。月に1回予防するタイプが多いので、外出する犬猫はもちろん毎月、そして外に出てしまい、ノミがついた!というときは、1回の予防では不十分です。運よく屋内で卵の状態で生き延びて、繭になり、寄生先を待っているラッキーなノミもきちんとやっつけたいので、最低でも2ヵ月は予防薬をお勧めします。
ノミは動物同士の接触でもうつります。そして、ノミが寄生している動物は歩きながら卵を落としているのですから、普段の生活で容易にノミが寄生すること、知っておくといいですね。

こんなこと言ってる私ですが、小学生の頃、猫のノミが我が家で大繁殖。父が朝満員電車で座り、『鞄を開けたらノミが1匹鞄から出てきて跳んだんだよ〜』なんて家族でゲラゲラ笑っていました。どうもすみませんです、はい。。。

虫が苦手な方にはあまり気持ちのいい話ではなかったかと思います。最後は、今年も見られました!ヒスイカズラです。きれいな色ですね。
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byハヤセ



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2016年03月24日

口の中の話

今月に入ってすぐ、一足先に桜を満喫しました。玉縄桜ですかわいい関東の桜は来週いっぱいまで楽しめそうですね。
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さて、だいぶ久しぶりの書き込みになります(汗)
犬種別の話はお休みして(大汗)、歯周病について。

みなさんは、オーラルケア、何かしていますか?自分の歯は、毎日のケア、していると思います。
私たちの歯磨きといえば、虫歯予防がメインのイメージがあります。最近は歯周予防のための歯のケア商品も多く見かけますよね。ワンコの場合、歯磨きの目的のメインは歯周病なのです。人とは口の中の環境が違うので、虫歯にはなり難く(虫歯菌は増え難く)、歯周病になり易い(歯周病菌が増え易い)のです。これには唾液成分による口の中の環境の違いによるもので、歯石のできるスピードにも関わってきます。犬のほうが歯石ができ易い!のです。
そして、衝撃の事実。動物の体の中で単位面積当たりの細菌数が一番多いのは口の中だそうです。腸よりも多いとはオドロキです。歯周病菌が歯と歯茎の間に入り込み、炎症が起きると歯肉炎になり、炎症によって歯根や歯根を支える骨を溶かすと歯周炎になります。歯肉炎の状態は治療により回復可能ですが、歯周炎で溶けた歯や骨を修復することはできません。抜歯をしなければ進行を止めることはできないのです。
そして、歯周病は口の中だけの問題ではなく、心臓病との関連は犬でも明らかになっていますし、腎臓病との関連も示唆されています。口の中で悪さをする主な細菌は、人と犬では異なります。口の中の環境が違うからですが、それでも、犬を飼っている家族の口の中に同じ最近が検出されたという報告もあるようです。ついつい、ワンコとチュッ黒ハートなんてこと、しがちになりますが、気を付けたほうがいいですね。

ワンコの歯磨き、とても気が重いケアになっていませんか?
歯周病予防の一番は歯磨きです。歯磨きをいきなりやらせてくれるワンコは皆無たらーっ(汗) でも、あきらめずに、5年後のことを考えてやりましょう。3才以上の犬の8割が歯周病にかかっているといわれています。最初は歯に人の指を触らせてもらうところからでOKです。ご褒美(おやつ)も忘れずに。歯磨きなのにおやつなんて。。。と感じますが、虫歯予防ではなく、歯周病予防なのでそこは気にしません。大丈夫なのです。歯と歯茎の間のところに細菌がたまるのを防げばいいのです。細菌はバイオフィルムという膜(ぬるっとしたやつです)を作ってぬくぬくと暮らしているのでそれを破壊して、空気に触れさせるだけでも死んでいく細菌もいます(嫌気性菌)。歯ブラシは上級者向けですが、段階を踏んで、徐々に、あくまでも5年後のことを考えて、続けることが重要です。毎日でなくても、歯石予防の効果はあります!週に3回でもいいのです。「最初の1年は頑張ったんだけどねぇ〜」よりも、「たまに忘れるけど、続けてます」を目指してほしいと思っています。歯磨き=楽しいこと(ご褒美)になるといいですね。





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2016年01月30日

ミニチュアダックス

先日、ついにイソヒヨドリさんを携帯カメラにおさめました。通勤で出会うこと数回。いつも何故か線路にいます。
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初めて見た時には、なんてきれいな鳥さん、と思ってしばらく立ち止まってしまいました。帰宅して本で調べたらイソヒヨドリの雄に認定されました。あまり激しく動かないのでいつか…と思っていましたが2年近くかかってしまいました。あとは年に1回会えるかどうかのカワセミを私の携帯におさめたい!と思っています。でも、カワセミは動きがちょこまかしてるんですよね。私には無理かなぁ。
さて、ダックスに多い病気第二弾です。
今回は身近な病気。診察室ではよく遭遇するものです。
外耳炎、膿皮症、歯肉炎です。
ダックスは垂れ耳です。耳の穴が露出していないので蒸れやすくなるといわれています。細菌やカビの仲間が繁殖しやすい環境になってしまい、外耳炎になります。これは余談ですが、耳道(耳の穴から鼓膜までの通り道)は意外と太い(広い)んです。ですので耳掃除はやり易いですね。逆に耳道が狭いのはポメラニアン。いつも耳をのぞきながら、心の中で(耳、ちっちゃ!)と突っ込みを入れています。いえいえ、ポメさん達に罪はありませんし、かわいい耳なのです。
そして膿皮症。皮膚が赤くなったり、ぶつぶつができてかさぶたになったりします。間擦部といって皮膚同士がこすれやすいところ、わきの下や、太ももの内側の付け根、おなかの真ん中の皮膚が少したるんでこすれるところ、女の子では陰部の周りなどにでやすいです。また、手足の指の間に炎症が起こることも多いですね。
歯肉炎は年齢とともに進行していきます。ダックスは歯がしっかりとしていて大きい(吻が長いのできれいな歯並びの子が多いですね)特徴があります。食べかすが歯垢となり、歯石が形成され、歯と歯茎の境目に炎症を起こして歯周病になっていきます。これは、歯の周囲の骨を溶かしたり、歯の根っこに膿がため込んだりします。また、鼻炎の原因にもなり得ます。そうです。歯の根っこは鼻腔ととても近いので、そこに細菌がたまると鼻炎になってしまうのです。麻酔下で抜歯をした際、泣きたいくらい鼻血が出てくる事態、たいていの獣医は経験しているはずです。 

これらの3つは、ダックス以外でも多い病気です。そして3つとも繰り返すことが多く、治療をしても、一度治っても、またなってしまうことがほとんどです。季節や年齢も影響します。うまく付き合っていくべき病気と考えて、早めの治療を心がけたいものです。そして、歯肉炎については予防が大事手(チョキ)若い時から歯磨きの習慣を是非!そして中年でも、今が一番若いぴかぴか(新しい)、と思って楽しく歯磨きできるといいですね。時間がかかっても、5年後のことを考えて習慣づけることが大切です。

byハヤセ

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2016年01月05日

ミニチュアダックス

年明けましたね。お正月気分は満喫されたでしょうか?
冬は空気がきりっとしていて好きです。でも、昨年ですが、雨上がり?お天気雨?めんどくさい天気だな、と思いながら歩いていたら虹を見つけました。どうしてこんなにテンションがグッド(上向き矢印)と思うくらい楽しくなりました。何故でしょうかね。虹を見て美しいと思うのは人間だけかなぁ。
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種類別の病気シリーズ、第1回はミニチュアダックスです。ちょうどセミナーを視聴する機会がありまして、こんな流れにしてみましたが、いつまで続くかはわかりません(笑)。 ゆるゆると更新しますのでお付き合いくださいねかわいいかわいいかわいい

ダックスといえば、椎間板ヘルニアを避けては通れません。ミニチュアダックスの生涯発症の割合は20%といわれているそうです(海外データ)。全犬種では3.5%ですから6倍近い発症率です。5匹に1匹は軽度であれ、症状が出る計算になります。これは私も驚愕でした。
年齢でいうと、3才〜6才が73%、7才以上で21%。つまり90%以上が3才以上での発症です。逆に3才未満で、前足の麻痺や、首が痛そうなどの症状は、別の病気を疑います。先天性の水頭症から併発する脊髄空洞症、外傷以外での環軸椎不安定症などです。両方の病気とも、1才未満で症状が出ます。

また、ダックスの目の病気として、進行性網膜萎縮があります。これは徐々に目が見えなくなる病気で、有効な治療はありません。ただし、進行に伴い、白内障になることがほとんどです。白内障の治療や、白内障に伴う合併症の治療を考えていくことになります。早発型では1才前から始まり、2〜3才で症状があらわれ、その後の進行が早いのが特徴です。遅発型では6〜7才で症状がでます(発症は3〜4才)。こちらはゆっくり進行することが多く、発症してからでも、白内障の手術によって視覚が数年保たれることもあります。ただし、白内障になる前に病気の進行で視覚が失われている場合には、白内障の手術をしても視覚は戻りません。ですので、白内障の場合、この病気であるかどうかの検査も必要になります。
おまけですが、特発性後天性網膜変性症候群(長い…)という似た病気があります。これは4才以降のすべての犬種で突然の視覚障害が出る病気です。2週間以内に症状が出ます。残念ながら治療はなく、時間が経ってしまうと進行性網膜萎縮との区別はつきません。それほど多い病気ではありませんが、突然目が見えなくなる病気、として覚えておいてください。

今回はここまでに。

byハヤセ




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2015年12月19日

犬種別の病気

先日、横浜市内を散策中、前方の畑の隅に獣を発見!まさか、猫、死んでる??とドキドキしながら近づくと超イケメンさんがお昼寝中でした。
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この出会いを大切に、と写メを撮っていたら、迷惑そうでした(ごめんなさい)。でも、そんな顔もステキです。
それから数日の間は、私の心の中はこのイケメンさんでいっぱいでした。写メを見てはポーッと……ぴかぴか(新しい)
また会いたい揺れるハート。←かなり本気です。

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今回は、種別の病気について。皆さん聞いたことがあるかと思いますが有名なのは

ダックスの椎間板ヘルニア
ゴールデンレトリバーの股関節形成不全
キャバリアの心臓病
スコテッシュフォールドの骨軟骨異形成症

などでしょうか。
遺伝的な要素や、体形による負荷などいろいろあります。
人間にも人種によってなりやすい病気は異なりますし、環境や生活習慣によって傾向は変わってきます。
ただ、人為的に作り出された種に限ってはその責任は人間にもあるように思えます。
鼻ペチャさんたちは鼻腔や喉の奥(喉頭)の病気が多いですし、目が大きい(目玉ではなく、瞼の円周が大きい)と目が乾きやすかったり、短足胴長さんたちは腰の病気が多かったり、かわいらしい特徴が、生きていくのに負担になることがあります。病気までいかないことがほとんどですが、ペットショップに並ぶ前にはもっといろいろあるのかもしれません。

次回から個々の種による病気について書いてみたいと思います。

そういえば、韓国ではペットの整形もしているというニュースを聞いたことがあります。唖然としました。飼い主がいないと生きていけないペットとしての運命を背負った全ての動物が幸せでありますように、と願います。


byハヤセ

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2015年11月14日

かにの痛み

年末の雰囲気ただよう季節になりました。クリスマスにお正月、早いですね。年々時間の流れが早く感じるようになりました。動物も感じているのでしょうか(笑)。

先日、我が家で惨事が発覚がく〜(落胆した顔)。かにおさんの片方のハサミが床に落ちていました。猫の仕業です。ごめんなさいっっ、かにおさん。ケージの蓋は外れないようにしてあるのですが、2ヶ所小さな穴があいていて、そこから手を入れたらしいのです。こいつ、器用だな、と思いつつも、かにおさんには、狭いケージの中で怖い思いをさせてしまいました。。。非常に痛々しい写真ですが、こんな感じでした(涙)。
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ところで、カニは痛みをどのくらい感じるのだろうか?と思いネットで検索。痛み(電気ショック)を回避する行動をとるので、感じている可能性がある、とのこと。あ〜、辛かったね、かにおさん。前の週に脱皮をしたばかりだったから、殻も軟らかかったのかもしれません。でも、今日も元気(←これは人間の勝手な思い込みかもしれませんが)に亀のエサを食べています。
カニの痛みは、甲殻類の調理法についての人間の行動に疑問を投げかけていました。捕食される生物の痛みについては様々な意見があります。生きるために捕食するのは悪いことではありません。でも、その命を無駄にしない、必要以上の苦痛を与えない、最低限のルールは人間の感情?倫理?で判断することになるのでしょうか。確かに豚の丸焼きはかわいそうな気がするけど、焼き魚は平気で食べている、矛盾だらけだなぁ。
今回は病気の話ではありません。失礼しました。。。
ちなみに、今回の脱皮も見逃しました。

byハヤセ


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2015年10月20日

歯がいっぱい?

通勤時に拝む富士山の雪が季節を感じさせてくれます。9日に沼津から富士山を臨んだのですが、その、2日後に初冠雪のニュースが…。やっぱり雪をかぶった富士山がきれいだなぁ、と少し悔しい私でした。
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さて、このところ口の中の話題が続きますが、今日も少しお付き合いください。
歯の数、ご存知ですか?
犬では  上の歯20本  下の歯22本
猫では  上の歯16本  下の歯14本
これは永久歯の数です。普段なかなか奥のほうの歯は見せてくれないことが多いと思います。一番よく観察しやすいのは「犬歯」でしょうか。一番とがっている牙です。左右上下に1本ずつ。合計4本ですね。
そして、左右の犬歯の間にある前歯、これは「切歯」と呼ばれます。上と下に6本ずつ。小学生のころ、初めて猫の切歯を見たとき、なんてかわいらしい歯なんだろう!と、その小さくてきれいに並んだ切歯にメロメロでした。隙あらば猫の唇を持ち上げて切歯を眺めていました。
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↑この写真を撮った後、シャーッ!っとご立腹で、1匹で見えない何かと戦っていました(笑)。ちゃんと仲直りしましたよ。はい(汗)。

猫ではあまりありませんが、犬では乳歯が抜けずに永久歯と一緒に存在していることがよくあります。6〜7か月で永久歯はそろいますが、乳歯が存在していると歯並びが悪くなるなどの影響があり、歯を抜くことが推奨されます。奥のほうの臼歯が残っていることは稀で、たいていは切歯と犬歯です。
切歯の乳歯は永久歯よりも外側(頬 側)に残っていることが多く、サメの歯のように(?)前後にならんで歯がいっぱい!な見た目になります。犬歯の場合、乳歯は、上では永久歯の後ろ側(鼻先と反対側)、下では永久歯の外側に並んでいることが多いです。仔犬の診察で、これは、大切なポイントの一つです。たくさん並んでいる歯をみると、思わず笑ってしまうことも(失礼(>_<))あるのですが、歯の数を知っているからこそ気付くことができるのではないでしょうか。仔犬の期間は短いですから、是非チェックしてみてください。そして、1才くらいまでの、おそらく生涯で一番きれいな歯と歯茎の状態(色や、感触、歯と歯茎の割合や境界面)を覚えておいてください。少しでもいい状態を保てるよう、歯のケアを忘れずに。
また、鼻ペチャさんたちは歯並びが個性的なことが多く、列をなしていなかったり、数が足りないこともよくあります。これは治療が必要ないことがほとんどですが、埋もれていた歯がトラブルになることもあります。うちの子の歯並びはこうなっている、と覚えておいてあげてくださいね。

byハヤセ
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2015年10月13日

歯が短くなってる?

気持ちの良い晴天が続きますね。金木犀の花は終わってしまいましたが、いよいよ行楽シーズンです。紅葉スポットめぐりもよし、ハイキングもよし、温泉もよい季節です。そして食欲の秋!皆さん、おいしいもの、食べていますか?
先日、ずーっと行きたかった千畳敷カールに行ってきました。残念ながら紅葉は終わっていました。千畳敷までのロープウェイの途中でちらほらと見えましたが(笑)。そして、ちゃんと食べましたよ。わさびコロッケと桃のソフトクリーム!
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帰りのバスではお猿さんも。IMG_0338.JPG

さて、食べるといえば歯の話。先日当院で、ヒヅメ禁止令が出たところでしたが(http://mana-ah.sblo.jp/article/164972862.html)、歯専門の先生に聞いたもう一つの話。以前に、「砂浜で遊ぶことが多いワンコは歯が削れていますよね」と、飼い主の方からお話しがありました。確かにその子の歯は先っぽが削れていました。砂浜のワンコ仲間はみんなそう、とのこと。砂のせいだとは思っていましたが、詳しく聞いてみると、歯が削れる原因は

砂がついたボールをくわえる(特に布などの素材でできているボールは砂が付着しやすい)
回転のかかったものをくわえる(フリスビーや小さいボールなど)

が多いようです。回転がかかると、、、そうです。摩擦熱が生じるのです。歯には修復の機能があるので、歯髄が露出することはないのですが、元通りの形になることはありませんが、治療の必要はありません。摩滅(削れる)のスピードが早いと、修復が追い付かず治療が必要になることもあるようです。強そうで意外と繊細なワンコの歯の話でした。

byハヤセ
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2015年09月28日

顕微鏡で何を見ているの?

秋らしくなりました。近くの低山をお散歩していたら、あるある、キノコが!この数年、よく訪れる場所ですが、 今回、いつもより1ヶ月くらい早い時期だったからでしょうか。こんなに出会うとは。なかなかかわいらしいものです。
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こんなのもありました。背伸びしているみたいです(笑)
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さて、今回は動物病院に必ずある顕微鏡の話。何を覗いているのでしょうか?本当に様々な検査に活躍します。
尿検査・便検査
皮膚科の検査(被毛・垢)
病理検査(できもの・体液)
血液検査
……

顕微鏡を覗かない日はないと言っていいでしょう。顕微鏡で診断がつく病気も多く、その瞬間、ほっとするときもありますし、悲くなるとき(病気の種類によって)もあります。たいていは細胞、寄生虫、細菌、結晶(尿検査)をみています。ちなみにウィルスは小さいので病院にある光学顕微鏡ではみえません。私が一番テンションが上がるのは、寄生虫でしょうか。動いていたり、子供がいたり、卵があったり。ダニを見て、気分的にアチコチかゆくなりながら、「ちょっとかわいい。美しい。」と思ってしまいます。細胞もきれいです。癌化していない、変性もしていない細胞は形がそろっていて美しいものです。
最近出会ったのは、ニキビダニ(毛包中、アカラス、デモデックスとも呼ばれます)。短い脚がキュートです。これ、見ているときは脚が動いているんですわーい(嬉しい顔)かわいい!毛穴にひそんでいて、垢を食べて生きています。健康な皮膚にも住んでいるといわれますが、ニキビダニにとって快適な環境になると増えて、皮膚が赤くなったり、毛が抜けたりします。快適な環境とは?それは、免疫力が低下している状態(病気)や、皮膚のバリア機能が弱い仔犬、皮膚が炎症を起こしている、皮脂の分泌が過剰であったり、角化異常など。仔犬の場合は、治療をしなくても治ることもあります。

さあ、どんなやつか見たくなったですか?
こんな姿です↓
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2015年09月16日

マダニの話

今回はマダニの話です。ダニ、というと布団や床のすみのほこり、じゅうたんにいる奴らを思い浮かべることが多いのかもしれませんが、彼らは小型のダニで、マダニとは分類が異なります。アレルギーの原因となるチリダニなどですね(ハウスダストマイト)。一生屋内で過ごし、ゴミや、人の垢(皮膚の皮)などを食べて生活しています。一緒に暮らしている居候のようなものです。

マダニはどこにいるか?というと、屋外です。血を吸って生きていくので、吸血する動物がいて、湿度と温度が適度な場所が彼らの生息地。地域によって生息するだマダニは異なりますが、私たちがよく出会うのは、日本全国に生息し、比較的乾燥にも強いフタトゲチマダニ。公園や河川敷、もちろん森林にいます。そして、大事なこと!彼らの活動が活発になるのは春先から初夏、そして今の時期。正確にいうと、春先から初夏にかけては大人のダニ(成ダニ)と若ダニ、秋には赤ちゃんダニ(幼ダニ)の活動が活発になっています。特に、幼ダニは吸血時間が3日ほどで、短いこと、そして、体も小さい(1mmくらい)ので、刺されたことに気付かないことも多いといわれています(人でも)。悔しいこと!ですね。
幼ダニは、草の葉の先端などにいて、吸血する動物が近くを通るのを待っています。フタトゲチマダニの幼ダニが葉の先端で寄生するのを待っている様子がこちら。クモの子に間違われることも多いといわれます。
ペットのためのヘルスケア Library.jpg    出典 ペットのためのヘルスケア Library マダニはどこにいるの? 
見方を変えれば、幼いのに偉いわねぇ。生きていくためには獲物を待たなくてはいけないものねぇ。と、目を細めてしまいそうです。。。でも、マダニが病気を運んでくることがあります。人にうつるものもあるのでしっかり予防しましょう。マダニは吸血時間が、幼ダニで3〜4日、若ダニで4〜5日、成ダニで約1週間。マダニが吸血を開始してから、マダニの体の中で、病原体は唾液腺へ移動して、吸血している動物にうつります。この病原体が唾液腺に移動する条件が、2日以上吸血していること。ですので、予防薬を使っていれば、マダニは吸血して48時間以内に落ちて、病原体が吸血されている動物の体の中に入るのを防いでくれるのです。マダニ刺されることを予防するのはもちろんですが、マダニが持ってくる病気を予防するという目的もお忘れなく!

byはやせ




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2015年09月08日

病気の説明の話

  雨ばかりですね。週間天気予報でこんなに雨マークが並ぶのは珍しいのではないでしょうか。秋晴れはくるのでしょうか。。。

  今回はペットの病気の話ではないのですが、気になったことを書きます。先日、皮膚科に行った家族に診察の結果を聞いたところ、「炎症じゃないって」「で、何?」とわたし。「何だっけ。手術っていわれた」「えっ!」「あと、ここも診てもらったんだけど、炎症何とかっていわれた」………何でしょう。この、会話のようだけど、何も得られていない感たらーっ(汗) 
  でも、こういうことってよくあると思うのです。自分に置き換えてみると、たまたま病気について知識があるだけ(しかも、動物の、ですけどね)だから、病院へ行った人に対してこう思うのであって、私が銀行や証券会社や役所に行ったとしたら……すべての効きなれない単語を覚えて伝えられるだろうか?と。でも、理解したような顔をしてうんうんとうなずいて、最後には微笑んでお世話様でしたっ、なんて口がすべってしまうのではがく〜(落胆した顔)。この齢になり、要領良くなってピンポイントだけは覚えたつもりでも、第三者への説明は自信がありません。

 そして、このことは、わたしたち病院スタッフ、説明する側にも教訓になります。わかりやすく伝える。病気の名前を知ってもらう。時には、字にして読んでもらったり、お渡しすること。つい心配で、こちらがしゃべりすぎてしまったり、余計なことを言ってしまったりすると混乱しますよね。丁寧に伝えることは心がけていますが、勝手にしゃべりすぎていないか、理解して下さっているか、質問しやすい雰囲気になっているか、、、など課題はたくさんあります。女性スタッフだけのこの病院、威圧的な雰囲気ないように思いますが、こんなこと聞いていいのかな?ということほど、聞けるような空気のなかで診察をしていきたいと思っています。獣医に聞きにくいことは、看護師やトリマーに気軽にご相談くださいね。

雨続きの直前、高尾にいってきましたよ。
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byはやせ



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2015年09月01日

うつる病気とうつらない病気

  曇りや雨が多いですね。この数年で気付いたこと。自分が結構な雨女だったんだ!です。雨でも出かけるのは苦にならないのですが、思い返せば、あのときも雨雨、あの旅行はは雪雪だったなぁ、とか。確信したのは、数週間前から予約していた(そうです。暑さが続いていたあの頃)、ビアガーデン。予約の20分前、電車の中から見る外は急に真っ黒になり、待ち合わせ時間には傘をさしても外に出たくないほどの豪雨に……。ここまでくると、はい、驚きません、今後どんな天気でもるんるん  あ、ビールは室内でおいしくいただきましたよ。

 今回はうつる病気について。感染症です。見た目に症状がある皮膚の病気などはなんかうつりそう…と心配になることも多いかと思います。正しく病気を知っておくと過剰に反応しなくてよいですし、お互いに気を付けることもできますよね。飼い主として大切なことだと考えます。
まずはワクチン(予防接種)がある病気はうつる病気です。当たり前といえばそうですが、特にうつりやすく、病気にかかると重い症状が出るもので、細菌・ウイルスが原因の病気です。例えばジステンバーなどは、直接接触するのはもちろんですが、飛沫感染といって、同じ空間にいてもうつる可能性がある病気です。
 寄生虫もうつる病気です。ノミ・ダニ・フィラリア・回虫・条虫・コクシジウムなど。これらは同じ環境にいてうつる場合もありますし、ご存知のように蚊を介してうつるフィラリア、ノミを介してうつる瓜実条虫(ということは、ノミがうつれば一緒にうつります)、マダニを介してうつるバベシア原虫など、寄生虫が寄生虫を連れてくるケースもあります。

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 最後に真菌。カビのことです。皮膚に症状を起こすもの(皮膚糸状菌症)、内臓に悪さをするものがあります。
 そして、ややこしいことに、細菌、寄生虫、真菌でも、常在しているやつらもいます。日和見感染といって感染していても症状がなく、治療の必要がない場合。ただ、体調(免疫が下がっているなど)や年齢、皮膚のコンディションの変化で症状が出てしまい、治療が必要なことがあります。この場合、「うつりますか?」と聞かれたら、「基本的にはうつりません。」とお話しています。
 犬や猫にしか、うつらない病気もありますし、人にもうつる病気=ズーノシス(人畜共通伝染病)もあります。ズーノーシスについては過去ブログを参考になさってください(http://mana-ah.sblo.jp/article/115984800.html)。

 感染する病原体によって対処法は異なります。うつるかもっ!! と思ったら、焦らずご相談ください。消毒方法は病原体によって異なります。

byはやせ


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2015年08月25日

犬・猫を迎えたら

今年、我が家では、パックではなく、市販の大麦を煮立てて麦茶を作っています。麦の香りが香ばしくて、懐かしい味がするんですよ。がっ、大雑把な性格、あ、いえ、おおらかな性格なもので、あちこちに麦が…。家にはヤカンがないので深めのフライパンで作り、小さなざるでこして、ポットに入れるのですが、最後のほうになって麦がざるに命中しない。落ちる。台所のあちこちがむぎむぎする。ざるの麦を捨てる時にも何故かゴミ袋からはみ出る。床もむぎむぎ。後で見つけると、黒くてちょっとギョッとするんです。でも、本当においしいむぎむぎ、麦茶です。

さて今回は、犬猫を迎えた時の話。
ショップ、ブリーダー、知り合い、保護団体やシェルター、いろいろだと思います。家に迎えた日はなるべくそっとしてあげましょう。環境の変化と輸送ストレスは自分では気づかなくても体に影響を及ぼします。子犬・子猫は好奇心いっぱいで、当日も元気にみえることがほとんどですが、休息も忘れずに。そして、1〜2週間は新しい環境に体が慣れる期間です。食欲はもちろんですが、ウンチはちゃんといいのが出ているか、吐き気はないか、せきやくしゃみしてないか、どこかかゆくないか?しっかり健康面のチェックをしてあげましょう。異常があった時にはすぐに動物病院へ。これは普通なの?病気なの?と、迷った時には電話で相談してください。また、ショップから連れて帰る途中に、まず、病院へ健康診断を希望されるかたもいらっしゃいます。病院への寄り道がかなりの遠回りでなければ大歓迎です。

ワクチンや、時期によってはフィラリア症の予防など、必要なことは、できれば1週間以上経ってからのほうが安心です。ワクチンをして下さい、といわれた日にちが、家に来てすぐの場合はご相談ください。ワクチンを受ける時、健康診断のときは、検便用のウンチも忘れずに。そして、ご存じのこととは思いますが、ワクチンを受ける日はその後の経過がよく観察できる日にちを選びましょう。

大切な家族を迎える日、わくわくしますよね。その日から生活が変わりますから!

byハヤセ


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2015年08月18日

猫の快適なトイレの話 

我が家の猫トイレがにおいます。原因はわかっているんです。トイレの同じところ(角の一つです)でおしっこをする(プラスチックの一部分は変色しています。汚れが落ちない・・・)のですが、はみでるのです。お座りの姿勢からしっこを開始するのですが、にょ〜っとだんだん背伸びをしていくようにしてお尻の位置が高くなるのです。そのままケージの外、壁に命中したり、ケージの檻の部分にあたり、ビシャビシャとケージの床と檻の間に滴る・・・。帰宅してこの惨事が起こっていると、がっかりしながらケージを解体し、掃除することが最優先に。
でも、ついにそんな生活から(大袈裟)解放されました。といっても、我が家の猫が改心したわけでもなく、ケージの内側の一部にビニールのカーテンをつけました。これで掃除が楽になりました(涙)!

さて、愚痴が長くなりましたが、今回は猫のトイレについて。前に少し書いたことがありますが、猫には快適なトイレとそうでないトイレがあります。

まず、観察してみましょう。トイレの使用時間です。好きなトイレほど、トイレの滞在時間は長い。これはヒトでも同じですよね。落ち着かないトイレでは、用を足したら一刻も早く出たい!これ、すごーくわかります。
少々耳が痛い項目もありますが、以下が快適なトイレについての条件です。

清潔なトイレ  
清潔さを保つようにトイレの数は猫の飼育数+1
毎月1回はトイレを洗って日光消毒
プラスチックトイレはにおいが付きやすいので1〜2年ごとにとりかえる

安全な場所   
静かで、食事場所から最低30cmは離れたところ
鏡、窓ガラス、大きな音、振動のない場所

大きさ
猫の体長(胸の前からお尻までの長さ)よりも大きいもの(横の幅で、1.5倍以上)
砂の深さは2.5〜5cm


また、猫それぞれで好みもあります。ドーム型トイレ、屋根なしトイレ、砂のサイズなど。ある調査では、屋根のない、粒の小さな砂を好む猫が多いというデータがあるそうです。世話をするヒトにとっては、砂が散って掃除が面倒と思いがちなものが、人気があるらしいのです。確かにこちらの都合ですね。いくつかのトイレを設置して、好みのものを見つけてあげられるといいですね。
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2015年07月14日

糖尿病の話A

暑いっ!湿度が高いので、熱中症にご注意ください。人も動物も!具体的にはどんな?ということは、過去ブログ「暑くなってきました!」http://mana-ah.sblo.jp/article/129811750.htmlを参考になさって下さい。

さて、糖尿病の話Aです。
前回は症状の話を書きました。まず、「よく食べるのに痩せてきたな?」とか、「最近、おしっこの量が多いかな?」「そういえば、やたら水を飲んでいるな。」と思った時にはご相談ください。これらの症状は糖尿病以外の病気でも当てはまることもありますから、お話を伺って、必要な検査をしていくことになります。そして、高血糖であることがわかった場合、治療を開始することになります。インスリンの投与を開始するケースもあれば、インスリンがが不要なケースもありますし、インスリンの前に点滴が必要なこともあります。糖尿病以外の他の病気が見つかる場合もありますので、そちらの治療が優先されることもあります。他の病気は、インスリンの効き方に影響をあたえることがあるからです。可能ならば食事療法(処方食)も開始します。
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実は、犬と猫では糖尿病のタイプが異なることが多いのです。犬では、インスリンを体内でつくることができない状態になっていて、インスリンの治療がずっと必要になるタイプが多く、猫では、一時的にインスリンの効きが悪くなっていて、早期の治療で治るケース(インスリン投与が必要なくなるケース)もあるといわれます。ただし、本当に様々な病態がありますので、治療方針は適宜調整が必要です。

インスリンの効き方は個体差がありますので、投与量の決定は、かなり慎重になるんです。血糖値は下げたいのですが、下がりすぎると低血糖といって、即、命にかかわることがあるからです。また、ソモギ効果といわれる、治療中に一時的にインスリンが効かなくなる現象や、残念なことに最初からインスリンが効かないケースもあるので、実際にやってみないとわかりません。

インスリンを注射して、血糖値を測る、血糖値を測る…これを繰り返して安全なインスリン量を決めます。食事の時間、量も血糖値に影響しますので、それらもあわせて考えます。これらは入院、もしくは通院で、数日かけながら行います。
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あ、眠くなってきましたか?もう少しだけ…

糖尿病の治療には、飼い主の方と動物病院(獣医師)との綿密な話し合いが欠かせません。これは、イコール(=)信頼関係と言っていいと考えています。家族構成、生活パターン、それぞれ違いますよね。根掘り葉掘り聞くかもしれません(汗)。その中でどういう治療が可能なのか、そしてベストなのか、を相談しながらの治療になります。定期的に健診(血糖値のチェック)も必要なので、動物病院に通う機会が多くなるかと思います。毎日の治療・定期的な通院、大変ですが、治療しながらでも、ペットと楽しく暮らすこと、たまには羽を伸ばしたいなぁ、など当たり前のことを安心してできるよう、可能な限りフォローしていくのも私たちの仕事だと考えています。

途中で内容と関係ない写真が… 地獄谷の野猿公苑のおさるさんです。人と同じ表情するんだなぁ、と感心です。

byはやせ
posted by まなAH at 11:44| Comment(0) | Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年07月07日

糖尿病の話@

  よく降りますね。雨や、雨上がりのお散歩の時、ワンコたちの個性が出ると思いませんか?雨で体がぬれるのが許せないワンコ、全然気にしないワンコ、水たまりを絶対によけるワンコ、全然気にしないワンコ…。そういえば、ホテルでお預かりしたワンコで、道に等間隔で現れる側溝の蓋を、必ず大回りで避けるワンコもいました。痛い思いをした過去があったのかもしれませんが、その仕草がとてもかわいらしかった印象があります。踏切や歩道橋の階段、吊り橋など、個性がでますね。慎重派なのか、冒険家(笑)タイプか。

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 今回は糖尿病の話です。糖尿病のイメージというと、太っている?痩せている?どうでしょうか?おおざっぱにいうと、太ったニャンコ(去勢済みの雄)と未避妊のワンコ(雌)に多いといわれています。犬と猫では糖尿病の病態が異なることが多いのですが、症状は同じで、多飲多尿、体重減少、多食です。この症状、なぜ起こるのでしょうか。
体が生きていくためにはカロリー(エネルギー)が必要です。そして、細胞が生きるためには糖を必要とします。
 例えば、カロリー摂取が足りないとき、最初に体の中の脂肪が分解されて糖になります。糖は血液で運ばれて細胞の中に入って利用されるのですが、細胞の中に入るためにはインスリンが必要なのです。インスリンが細胞のドアを開ける鍵と考えてください。鍵がない、または鍵穴が壊れている(インスリンがない、インスリンの効きが悪い)とドアが開かないのです。そうすると細胞は糖がもらえず、飢餓状態になり、緊急事態として糖が必要!と指令を出します。そこで体は新たに脂肪を分解して糖をつくり、脂肪が少なくなるとタンパク質(筋肉)も利用して糖をつくって血液の中に糖を運びます。細胞の外にだけ糖がたくさん存在している状態、この状態が糖尿病なのです。
 こうなると、糖尿病で体重減少、多食の症状の説明がつきます。体の中の脂肪やタンパク質の消費で体重減少、細胞レベルの飢餓状態は必要なカロリー摂取が取れていないのと同じですから、たくさん食べるのです。ただし、多食の症状は出ないこともあります。その場合、体重減少は顕著になります。そして、もう一つの重要な症状(飼い主さんが一番気づきやすい症状です!)、多尿は、なぜ起こるのかというと、血液中の糖が多くなると、腎臓が処理する限界を超えて糖が尿中に出てしまうため、いっしょに水も出てしまうのです。たくさん水分を失うので、のどが渇いてたくさん飲む、ということになります。普段は尿中に糖は出ませんが、血糖値が高いほど、尿はたくさんつくられることになります。

今回はここまでです。次回も続きます。

byはやせ

posted by まなAH at 10:33| Comment(0) | Dr.ミチコの「ペットの病気」

2015年06月30日

腎臓の話

梅雨真っ盛りですが、憧れの地に行ってきました。長野県上高地です。真っ白な大正池ですが、頭上では天使のような鳥の鳴き声が絶えず聞こえていて、土と植物の湿ったにおい、シンとした空気に包まれて、この写真を撮る私の鼻息は感動と興奮で荒くて、もう、幸せでした〜!
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マガモさんも散歩していました。
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とにかく、水がきれいでした。水といえば…腎臓です。今回は腎臓の話。少し無理がありますが、進めます(笑)。

腎臓は血液から尿をつくっている臓器です。尿をつくるといことは、老廃物を捨てること、同時に必要な水分と栄養成分を体に残すこともしているのです。まず、血液をこして(濾過)、そこから必要なものを再吸収して(濃縮)、残ったものが尿になります。また、血圧の調節や血液をつくる機能もあります。働き者ですね。腎臓で大切なことは、一度障害を受けた腎臓の組織は元には戻らないということです。例えば肝臓は、再生能力があるので、ある程度のダメージは回復できますが、腎臓にはその能力がありません。つまり、ダメージを受けていない部分だけで毎日尿をつくり続ける=負担が大きくなる、ということになります。

慢性腎臓病というと猫のイメージがある方も多いと思います。15歳以上の約30%がなるといわれています。犬ではその半分以下。猫は、本来あまり水を飲まないので腎臓への負担が多くなり、齢を取って慢性腎臓病になることが多いといわれています。治療は、腎臓の残っている機能の割合により変わってきます。25%以上残っていれば、腎臓の残っている部分を大切にする(進行を遅らせる)治療、25%を切ってしまったら、腎臓病による症状(尿毒症の症状)を抑える治療がメインになります。早期発見、治療の開始が大切なのです。
早期発見に役立つ検査があります。それは尿検査。尿の濃さ(尿比重)を検査することで腎機能の低下をいち早く発見できます。尿が薄くなってきても、症状が全くないことはもちろん、血液検査で引っかからないこともしばしば。朝一番の尿が、検査尿にお勧めです。腎臓からの小さなサイン、みつけてあげられるといいですね。

byはやせ
posted by まなAH at 12:22| Comment(0) | Dr.ミチコの「ペットの病気」