2014年03月07日

居候猫「そら」E ~病気のにおい?~

 前回静脈点滴をしてから約1か月。 ある程度安定した食欲があり、爪とぎもしていますが、少し体重が減り始めたのでそろそろ点滴が必要かもしれません。相変わらず鶏のササミは大喜びで食べ、時々思い出したように腎臓療法食を食べています。できるだけ自力摂食で体重を維持したいので、そらの部屋にはいろいろな食餌が並べられています。療法食・一般食・ちゅーる・鰹節・鶏肉・・・。入院中の猫達が鼻をクンクンさせながら、「僕たちはもらえないの?」という表情をしていて、ちょっと可哀想なのですが゙(^^;)


 腎不全が進行すると、体からアンモニア臭がしてくることがあります。そらも調子が悪い時にはアンモニアのきつい匂いがしていましたが、今は少し落ち着きました。それに比例してオシッコの色が透明から黄色に変わってきました。動物の体の変化を見る時には、どうしても血液検査や画像検査がメインになりますが、こういった体の外側の変化はとても重要な情報です。特に、通院治療の動物を診る時には、飼主さんにしかわからない細やかな情報を伝えてもらえると、診断をするうえでとても助かります。


 さて、ずいぶん前に腫瘍を嗅ぎ分ける犬がニュースに取り上げられたことがありました。何の臭いに反応したのかわかりませんが、病気ににおいがあるのは事実のようです。例えば化膿創のにおい。ブドウ球菌・連鎖球菌・パスツレラ等など菌の種類でにおいが違います。他にも、腎不全のにおい、猫エイズのにおい、パルボウイルスのにおい、そして死期が近づいた時のにおい。もちろん、教科書には載っていないですし、においで診断を下すことはありませんが、物言わぬ動物達の診断治療には五感も大切なのではないかと思っています。


 もちろん、飼い主さんの五感も大切です。体のにおい・排泄物のにおいや色・触った感じ・鳴き声・寝息・・・「なんとなくいつもと違う気がする」という勘も含めて、健康維持のための重要な情報源です。


 余談ですが・・・診察の基本に視診・触診・聴診・打診というのがあります。が、最近は人間のお医者さんも獣医さんも『打診』はしなくなりました。学校でも教えなくなったらしく、新卒の先生に『打診』といっても『なんですか、それ?』と言われてしまいます(笑) 聴診器が高性能になり、簡単に画像診断ができるようになった進化の証です。しかし、打診で胸水やヘルニアの診断をつけていた時代・・・五感をフルに使っていた時代から学ぶことは、まだまだたくさんあるように思います。私も、動物に触って嗅いで勉強を続けていかねばと思っています。もちろん、日々進化していく治療法や診断法も取り入れつつ、日々是勉強ですね^^ 


 
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      Dr.mana
 今日も、そらをムギュッと抱きしめて臭いを嗅ぎながら、「おっ、今日は調子いいね」「そろそろ検査の時期かな」と思いをめぐらせます。
 

 
 
posted by まなAH at 13:17| 猫のいろいろ