2014年02月24日

犬の乳歯遺残

 犬の歯の数、全部で何本でしょうか? 

 答えは大人42本 子供28本です。 ちなみに人間の歯は大人32本 子供20本、犬の方がかなり多いですね。

 人間は子供の時代が長いので10年以上かけて抜け替わりますが、犬猫は7か月頃までに乳歯が永久歯に生え変わります。 

 ところが最近、乳歯がいつまでも抜けない子が増えてきました。 先日は、ほぼすべての乳歯と永久歯がならんで生えているプードルのワンちゃんを診察しました。飼主さんが乳歯遺残に気づくことは少なく、身体検査や検診の時に見つかること多いので、当院では子犬子猫が来院した際には、7か月齢で一度歯科検診することをお勧めしています。また、不妊手術の時は必ず歯の生え変わりをチェックします。

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 このワンちゃんはちょうど7か月齢で、ほぼすべての歯が永久歯に生え変わっていましたが、
下の犬歯が1本だけ残っていました。歯根もしっかりしていて、自然に抜ける様子はなかったので不妊手術と同時に抜歯処置を行いました。すでに2本の歯の間に、硬い歯石が付着しています。
 (写真では包帯の前の小さい歯が乳歯です)



 

 「乳歯が残っていてはいけないんですか?」と聞かれることがありますが、永久歯が曲がって生えたり、2本の歯の間に歯石が付着しやすく、大切な永久歯の方が歯周病で早く抜けてしまったりとデメリットが多いのです。


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 見えている部分の2倍の長さの歯根があるので、7か月   齢でまったくグラグラしていない歯が、その後自然に抜けることはまずありません。

 抜歯は全身麻酔処置になりますので、不妊手術の機会を逃さないようにしてあげてください。

 所要時間は1本に付き2、3分ですので、麻酔の覚醒を待つ間に行えます。したがって、麻酔時間を延長することはありません。


 処置後は5日間ほど抗生剤の薬を処方します。歯茎を気にする子には鎮痛剤を処方しますが、ほとんどの子が鎮痛剤なしで翌日から美味しくご飯を食べてくれますので、強い痛みは感じていないと思います。また、一時的にポッカリ空いた歯肉の穴は自然にふさがりますので、自宅での消毒などは必要ありません。

 「この歯は乳歯?永久歯?」「少しグラグラしているけれど自然に抜けるかしら?」 そんな時は一度 歯科検診を受けてくださいね。Dr.mana





posted by まなAH at 09:00| 診察室から