実物を見せてもらいました。
なるほど、表面がキラキラしていて、ふわふわで、コロコロ転がって、しかも真ん中にちょっと硬めの芯があります。猫心をくすぐるおもちゃだなぁというのが私の感想です。
ところが、見せてくれた飼い主さんいわく「ボールが1個見当たらないんです」 そして「3日前から食べると吐くんです」
まだ若くて元気な猫ちゃんなので内臓疾患もなく誤嚥の疑いが強いため、バリウム検査を行いました。
ちょうど矢印の部分が胃の幽門(胃から腸への出口)で異物が引っかかりやす場所ですが、ココにバリウムが停滞していました。
そこで飲み込んだボールの形状を確認するため『キラキラボール』を切って中身を確認しました。
中に芯があるように感じたのですがプラスチックや紙は入っておらず毛糸が圧縮されていました。レントゲンの検査では異物がどのような状態で詰まっているかまでは確認できないので、場合によってはの「ボールの本体が胃にひっかかり毛糸の一部が腸管へ流れている」という厄介な状態も想定し緊急OPEを行いました。
幸いボールの形状のまま幽門部に引っかかっていて癒着もありませんでしたが、胃から腸への入り口の蓋になっていて、「液体は通るけれど個体は通らない」状態になっていました。
お腹から取り出してもまだキラキラと光るボール
この猫ちゃん。術後は吐き気もピタッととまり、それまでの分を取り返すかのようにご飯を食べて元気に退院していきました。
しかし、ネット上で見る限り、この類のボールを愛用している猫ちゃんはたくさんいる様子。日本中で同じような事故が起こっているのではないかと心配になっています。
猫のおもちゃを選ぶときは、「飲み込めないサイズの物」「ざらつく猫舌にくっつかない素材のもの」「紐状でないもの」等、事故の起こりにくいものを選択し、飼い主さんの目が届かない時は必ず見えない場所に片づけて置きましょう!
