2015年10月08日

ワンコの薬がノーベル賞受賞!!

 世の中、ノーベル賞でにぎわっていますね。 長年の研究の功績が世界でこうして認められるのは、日本人としてうれしいかぎりです^^
 ところで、「ノーベル賞は素晴らしいけど私には難しすぎてわからないわ」とか「うちには関係ないわ~」と思ってらっしゃる方が多いと思いますが、今年のノーベル賞は獣医学に関係の深い研究の受賞です。
 ノーベル医学・生理学賞を受賞された北里大学特別栄誉教授の大村智先生の発見した「イベルメクチン」 のおかげで、犬の寿命が5年近く伸びたのです!!

 私が子供の頃、犬の寿命は10年でした。10歳まで生きたらお祝いしていた時代です。フィラリア症でなくなるワンちゃんが多かったのですが、治療や予防の概念もなく、それが寿命として受け入れられていた時代です。 トリメラルサンという駆虫薬がありましたが、ヒ素を含む製剤で、副作用でワンちゃんがなくなることもありました。
 「ピカシン」というフィラリア予防薬が登場したのは1980年代に入ってからですが、これは当時画期的な薬だったようです。毎日1個、薬を飲ませればフィラリアを駆虫できる。この薬のおかげで、ワンちゃんの寿命はぐんと延びましたが、毎日飲む薬は飼い主さんにとっても負担の大きな薬でした。

 そして、1990年代に入って登場したのが、今回ノーベル賞を受賞した「イベルメクチン」です。もともとは大動物(牛や馬)の寄生虫駆除のための薬として登場しました。犬用の薬はなかったので、昔は獣医師がひとつひとつ調合して処方をしていました。その後「カルドメック」という犬用製剤ができメジャーデビューを果たしました。
 安価で月に1回の投与で確実に予防のできる薬のおかげで、フィラリア予防をしてくれる飼主さんがグンと増え、ワンちゃんの寿命もグンと伸びたわけです。似たような薬はその後もたくさんでてきましたが、基本はイベルメクチン。まさに大村先生の功績ですぴかぴか(新しい)

i_002.jpg  今では牛肉味・鶏肉味・ジャーキータイプなどワンコの飲みやすさのことも考えられたお薬に進化しました。
  うちの病院で一番たくさん出ているイベルメクチン製剤は可愛い骨型ビスケットになっています♪
  
  猫のお薬もあります。


 どうですか?今年のノーベル賞。すごく身近に感じませんか?^^ by mana




posted by まなAH at 09:31| Comment(0) | 院長のひとりごと
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